IOTAってどんな通貨?
「IoT」に特化してどんなメリットがあるの?
IOTA(アイオータ)は、「IoTに最も適した仮想通貨」と言われ、仮想通貨として初の送金手数料無料を実現し、技術力が高く評価されています。
技術力を証明するかのように、富士通などの大企業や台北市などとの連携を次々に実現させ、実用化に向けて加速しようとしている注目の仮想通貨です。
遠くない将来、IOTAは私たちの身近で利用されるかも知れません。今のうちからIOTAの抑えておくべきポイントを分かりやすくまとめました。
この記事を読めばIOTA(アイオータ)の特徴から購入方法、将来性までIOTAについての全てが分かります!
- IOTAを開発するのはIOTA財団
- IOTAはIoT(Internet of Things)に最適な技術を持つ
- 独自技術「Tangle」が仮想通貨初の手数料無料を実現した
- 富士通や台湾・台北市との連携を実現した
- IOTA(アイオータ)は海外取引所でしか購入できない
- IOTA(アイオータ)はBinanceで購入可能!
目次
仮想通貨IOTA(アイオータ)とは?
仮想通貨IOTA(アイオータ)は、「IoT(Internet of things)の未来を変える」と言われ、IoTでの決済通貨として注目されている通貨です。
仮想通貨として初めて送金手数料無料を、そして、ブロックチェーンとは異なるIOTAの独自技術「Tangle(タングル)」によって上限の無いデータ処理能力を実現しました。
IoTに最も適した通貨として存在感を高める中、最近でも富士通や台湾の台北市とも連携を実現させ、IoT分野での実用化に向けて前進しています。
そんなIOTAとはどのような通貨なのか?まずは基礎情報から見ていきましょう。
基本情報
通貨名 | IOTA(アイオータ) |
通貨記号 | MIOTA |
創設者 | David Sønstebø(デビッド・サンステバ) Dominik Schiener(ドミニク・シェイナー) Sergey Ivancheglo(セルゲイ・イワンチェグロ) Serguei Popov(セルゲイ・ポポブ) |
発行日 | 2016年7月11日 |
発行枚数 | 2,779,530,283MIOTA(発行上限:2,779,530,283MIOTA) |
コンセンサスアルゴリズム | PoW (Proof of Work) |
公式HP | https://www.iota.org/ |
ホワイトペーパー | https://assets.ctfassets.net/ |
公式Twitter | https://twitter.com/iotatoken |
公式YouTube | https://www.youtube.com/channel/UC8xt_puwPKpLwP_UTAa7YIQ |
公式ブログ | https://blog.iota.org/ |
公式Github | https://github.com/IOTAledger |
通貨名はIOTA(アイオータ)、通貨略称はMIOTAです。
発行上限枚数は2,779,530,283MIOTAで、既に発行上限数が発行されていますので、これ以上発行枚数が増えることはありません。
コンセンサスアルゴリズムは、「PoW(プルーフ・オブ・ワーク)」を採用しています。
しかし、IOTAのPoWはIOTAネットワーク利用者自身が取引を承認する形態を採用しており、一般的なPoWとは異なります。
IOTAの運営組織とは?
IOTAの開発・運営を行っているのは、「IOTA Foundation(IOTA財団)」という非営利財団です。
IOTAの創設者でもあるDominik Schiener(ドミニク・シェイナー)氏とDavid Sønstebø(デビッド・サンステバ)氏によって、2017年11月にドイツで設立されました。
IOTA財団の設立によって、IOTAコミュニティからのIOTAトークンの寄付、政府からの開発補助金、個人や企業からの寄付を受けられるようになりました。
IOTA財団としては中立的な立場から、IOTAの開発者コミュニティに必要なツールの提供や、企業がIOTAを自社サービスに統合することを推進していくことが目的です。
「IoTに最適な仮想通貨技術」と呼ばれるIOTA
IOTAは「IoTに最適な仮想通貨」と言われますが、そもそもIoTとは何か?、そして、どのような点でIOTAがIoTに適しているのか?を具体的に見ていきましょう。
IoTとは?
「IoT」とは「Internet of things」の略で、直訳すると「モノのインターネット」です。
エアコンや電子レンジなどの家電、自動車、電気・ガスなどのインフラ設備、工場の製造機器など、身の回りにある様々なモノに組み込まれたデバイスやセンサーをネットワークで接続されます。
これらの家電や設備がネットワークに接続されることで、サーバーやクラウドを通じてモノから収集されたデータを解析し、サービスに連携させることによって新たな付加価値が創造されるのです。
では、IoT化によって何ができるようになるのか?、見ていきましょう。
- 外出先からスマホで自宅の家電を操作できる
- 駅でどのトイレが空いているかが分かる
- マンホールにデバイスを取り付けたデバイスが水位やガスのデータを送信し、水害を未然に防ぐことができる
- 工場の生産設備に取り付けたデバイスがデータを送信し、不具合や故障を検知できる
既に実用化されているサービスもあり、確実に身の回りでもIoT化は進んでいますし、今後もIoT化の流れは加速していくでしょう。
しかし、IoTが普及していく中でネックになるのが、「セキュリティ」と「コスト」です。
この2つのネックとなるポイントについて、IOTAではこれを解決すると期待される「Tangle」という独自技術を持っています。
次に「Tangle」とは何か?、見ていきましょう。
TangleとはIoTと仮想通貨技術をつなぐことを可能にした技術
まず初めに、IOTAの独自技術「Tangle」は、ビットコインなど多くの通貨で採用されている「ブロックチェーン」とどのような違いがあるのか?を見ていきましょう。
「ブロックチェーン」との違いを知ることで、「Tangle」の技術の優位性をスムーズにつかむことができると思います。
「ブロックチェーン」の構造
まずはブロックチェーンを確認しましょう。
新たに生成されたブロックは必ず前のブロックとつながっており、その後に生成されたブロックがつながっていきます。
一つのブロックに接続されるのは必ず一つのブロックに限定され、一つのブロックから複数のブロックが生まれることはありません。
また、一つのブロックのサイズが1MB(メガバイト)に限定されるため、処理が可能なトランザクションも限定され、送金に時間がかかるケースが発生しています。
「Tangle」の構造
次に「Tangle」を見ていきます。
「Tangle」では一つのブロックから複数のブロックが同時に連結されています。
「Tangle」では、それぞれのトランザクションが承認されると、蜘蛛の巣状に分散させて記録していきます。
また、「ブロックチェーン」のようにブロックサイズという概念が存在しないため、無制限のトランザクション処理が可能で、一瞬で送金が可能です。
IOTAのコンセンサスアルゴリズムはPoWですが、PoWとは言ってもビットコインのようにマイニングによって承認されるのではなく、IOTAネットワークの利用者一人一人が新たな取引の承認を行う仕組みを取っています。
「Tangle」の構造は「DAG(有向非巡回グラフ)」を採用しており、「Tangle」はDAGに基づいて開発された技術なのです。
「ブロックチェーン」と「DAG」の違いを表にまとめました。
ブロックチェーン | DAG(Tangle) | |
---|---|---|
スケーラビリティ | 各通貨のブロックサイズに依存 | 上限なし |
送金時間 | 各通貨のトランザクションに依存 | 即時 |
手数料 | 必要 | 無料 |
「DAG」に基づいた「Tangle」という技術によって、それぞれのIoTデバイス間の小さい容量のデータの送受信をIOTA独自の台帳に記録することによって、データ処理能力に上限は無く、さらに手数料の完全無料化も実現しました。
ビットコインなどの他の仮想通貨・トークンの場合、手数料が高騰するケースがあり、サービスの利用料金を手数料が上回ってしまうケースもあるため、マイクロペイメント(小口決済)には不向きです。
しかし、手数料の完全無料を実現したIOTAであれば、少額の利用料金でも柔軟にリアルタイムで支払うことができ、これが「IoTに適したソリューション」であると言われる理由です。
IOTAは実社会でどのように役に立つ?
IoTに適した仮想通貨と言っても、実際どのような使われ方をするのか分かりづらいですよね。ここでは、具体的にIOTAはどのように使われることを目的に作られた通貨か見て行きたいと思います。
IOTAはどのように使われる?
では、IOTAは具体的に私たちの社会でどのように役に立つのでしょうか?
IOTAでは既に、マイクロソフトやアクセンチュア、富士通など75社が参画する「Data Marketplace」を稼働させていますので、実際の事例から見ていきましょう。
Data Marketplaceでは、天候や気温、騒音、明るさ、道路監視、電力発電量などのデータが実際に取引されています。
では、こうしたデータによって具体的には何ができるようになるのか?疑問に思われたと思いますので、一例を説明しましょう。
例えば、道路監視センサーのデータを購入することによって、リアルタイムで道路を監視し、交通事故などによって混雑した場合にはドライバーに即時に伝達されます。結果、ドライバーはその迂回ルートを選択することができ、混雑を回避できるのです。
IOTAが実現する便利な社会
私たちの身近なところでは、他にも以下のようなところで役に立つと考えられます。
- レンタカーやカーシェアで、走行した距離の分だけ料金を支払うことができる
- 余剰な太陽光電力をIOTデバイスで接続された他の家に売却することができ、消費した電力量に応じてリアルタイムで決済される。
- 電気自動車(EV)の充電料金が余剰電力の需給によって変動することで、料金が高いときに自らの自動車から電力を売る、あるいは、料金が安いときに買うという選択肢が生まれる。
- 医療カルテをIOTA分散台帳で一括して保管することで、どの医療機関からでも正確な医療記録にアクセスできる。どこからでも正確なデータにアクセスでき、遠隔医療の普及にもつながる。
もちろんこれは一例で、IoTデバイスに接続された機器が増加し、導入する企業や自治体が増加していくことで、IOTAがもたらすメリットも比例して増えていくことになるでしょう。
IOTAでは「Data is the new Oil」、つまり「データは新しい原油である」と定義し、これまで価値が見出されてこなかったデータがIOTAネットワークとの接続によって価値を持つことになると期待されています。
IoTに最適なIOTAのメリットとは?
ここまでIOTAの特徴を挙げ、IoTの決済通貨としての将来性を説明しました。
IOTAの特徴を理解したところで、IOTAのメリットとは何か?説明していきましょう。
送金手数料が無料
IOTAは送金手数料が無料です。
手数料が発生しない理由は、ビットコインなどの仮想通貨のようにマイニング(採掘)を行うマイナーが不要だからです。
IOTAでは、それぞれの利用者が取引を承認する役割を持ち、新たな取引が発生すれば利用者が次々に取引を承認していきます。
ビットコインやイーサリアムなどの通貨では、トランザクションの状況によって送金手数料が高騰するケースがありましたが、これでは決済料金よりも送金手数料が高くつく可能性もあり、IoTのマイクロペイメントには向いていません。
対してIOTAは送金手数料が無料であることから、リアルタイムでのマイクロペイメントを可能とし、IoTの決済通貨としての普及が期待されています。
セキュリティがしっかりしている
IOTAはセキュリティ面でも評価されています。
IoTデバイス間でのデータの送受信においてはハッキングのリスクがあり、データの改ざんや不正制御への懸念がありますが、IOTAの独自技術「Tangle」によってセキュリティがしっかりしたネットワークが構築できるのです。
IOTAのコンセンサスアルゴリズムはPoWを採用しており、ブロックチェーンの改ざんを防止する根幹の技術です。
IOTAのPoWは、新たなトランザクションが生まれた際に2つ前のトランザクションを利用者が承認する仕組みですので、ブロックチェーンのような「51%攻撃」の懸念は無く、不正や改ざんができないネットワークを構築しています。
ネットワークのハッシュレート(採掘速度)の51%を支配することによって、ブロックチェーンの改ざんなど不正取引が可能です。
2018年5月にはMonacoinが51%攻撃を受けて盗難される事件が発生しました。現時点では技術的に防ぐことができず、ハッシュレートを分散させるしかありません。
量子コンピューターへの耐性がある
仮想通貨には、実は量子コンピューターという優れたコンピューターが開発されると、トランザクションが改ざんされてしまうかもしれないというリスクを持っていますが、IOTAはこの量子コンピューターに対する体制を持っています。
「量子コンピュータ」とは?
従来のコンピュータよりも処理能力が1億倍優れると言われる量子コンピュータが、将来的に仮想通貨のセキュリティを破壊する可能性が指摘されています。
従来のコンピュータは「0」か「1」のいずれかの値を取るビットに対し、量子コンピュータは「0」か「1」、または「両方」を取ることができるため、高い処理能力を可能とします。
「量子攻撃」による仮想通貨のリスク
量子コンピュータの高い処理能力を使うことで、処理される前のトランザクションを改ざんできる可能性が指摘されていますが、これを「量子攻撃」と言います。
量子コンピュータはまだ研究段階ですが、早ければ2020年頃には誕生すると言われており、高いセキュリティ性を持つ仮想通貨をもってしても脅威となり得るのです。
しかし、IOTAは量子攻撃のリスクに対応している数少ない仮想通貨の一つです。
IOTAは量子耐性アルゴリズムとして「Winternitz one-time signature(ビンターニッツワンタイム署名)」を採用しており、量子攻撃によるセキュリティ低下を抑制することができるのです。
独自技術を持つIOTAゆえのデメリットは?
ここまでIOTAのメリットを見てきましたが、メリットの裏にはデメリットもあります。
次にIOTAのデメリットとは何か?、見ていきましょう。
独自の関数と攻撃やバグの可能性
IOTAは独自のブロックチェーンなどを使っていることから、他の仮想通貨では見られない脆弱性があることが指摘されています。
IOTAで発見された脆弱性
IOTAの「Tangle」はまだ開発途上ということもあり、脆弱性が指摘されています。
MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究所でディレクターを務めるNeha Narula氏などのグループが、IOTA独自のハッシュ関数「Curl」に脆弱性があることを指摘しました。
ハッシュ関数は取引承認前に復元が不可能なハッシュ値にする役割を担いますが、Neha Narula氏などのグループが攻撃を仕掛けたところ偽造した取引を承認させることに成功したのです。
IOTA開発陣の対応は?
IOTAでは既にプログラム修正を完了しており、その後は新たな脆弱性は発見されていません。
しかし、この脆弱性が見過ごされていれば、「DAO事件」のように予期せぬ分裂を招いた可能性もありました。
IOTに適していると言われるIOTAの独自技術「Tangle」には、こうした脆弱性のリスクもあるのです。
2016年に起きたハッキング事件で、ERC20トークンであるDAOの独自技術「スプリット」が悪用され、約364万ETHがハッキングされました。
開発者はハッキングされたトランザクション自体を抹消するためにハードフォークを選択し、コミュニティの賛成多数の意見を獲得して実行しました。
しかし、コミュニティの中で反対意見を持つグループと意見が対立したことで、イーサリアムがイーサリアムクラシックとハードフォークするきっかけにもなりました。
コーディネーターが少ない
IOTAの運営にはコーディネイターと言われるノードが必要ですが、コーディネイターの数が少ないことがIOTAの承認作業へのリスクをもたらしています。
「コーディネーター」の役割
IOTAではDAGに基づいた「Tangle」を採用しており、トランザクションの承認は利用者自身が行うのが特徴です。
従ってマイニングを行うマイナーは必要ありませんが、利用者が承認したトランザクションをチェックする役割を持つ「コーディネーター」と呼ばれるノードが必要です。
コーディネーターは、利用者によるトランザクションの承認の検証を行い、有効と判断すればネットワークによってトランザクションが有効化されます。
「コーディネーター」が少ないと何が問題?
しかし現状では、コーディネーターの数が少ないことから、ハッキングへの脆弱性が懸念されているのです。
もしコーディネーターがハッキング攻撃を受けて承認の検証作業が停止してしまった場合、トランザクションが承認されずIOTAのシステム自体が停止する恐れがあります。
将来的には、IOTAのネットワークが100%分散化されて分散合意アルゴリズムに移行した時点で、コーディネーターによる承認検証のシステムは停止される予定ですが、こうしたリスクがあることは抑えておきましょう。
ウォレットが使いづらい
IOTAは、「Tangle」という独自技術を持つがゆえにウォレットへの対応が難しく、対応している「IOTAライトウォレット」も設定が煩雑で仮想通貨の初心者にとっては利用ハードルが高いというデメリットがあります。
ハードウェアウォレットとして有名な「Trezor」には非対応で、「Ledger Nano S」では直接IOTAのアカウントを作ることができないため、「Trinity Wallet(トリニティウォレット)」をインストールする手間がかかります。
その「Trinity Wallet」はIOTA財団主導でアップデートを進めており、2018年5月には「Trinity Wallet ベータ版」がリリースされました。
モバイルとデスクトップ用ウォレットで、使いやすさと見やすさは改善されたようですが、「入出金ができない」などのトラブルが口コミで見られ、使いやすさの面では他の通貨と比較して遅れをとっています。
IOTAの現在価格と価格推移のチャート分析
IOTAの特徴やメリット・デメリットが分かったところで、次は価格について考察について考察していきます。
現在のIOTAの価格
現在の価格は48セント台、時価総額は約1,530億円で全体では時価総額ランキング13位に入っています。
2018年後半は50セント(約57円)前後で推移しており、2018年8月移行は価格の変動幅が狭くなっています。
2017年の取引開始時や、2017年11月~12月にかけての急騰と比較すると値動きは落ち着いてきていますが、50セント水準で下値を固めている印象です。
チャートで見るIOTAの価格推移
①Bitfinexへの上場初日に 時価総額6位
2017年6月12日に初値25セントをつけて上場し、翌日6月13日に急騰して高値1ドル30セントまでつけて話題になりました。
時価総額は一時約1,640億円しに達し、ICOで調達した約6,861BTC(時価で約3億3,000万円相当)からは497倍まで膨れ上がったことから、仮想通貨投資家の中でも注目を集めました。
②「Data Marketplace」発表、ドイツ自動車部品大手ロシュによる購入
2017年11月28日、「Data Marketplace」が発表されたことが上昇のきっかけになりました。
「Data Marketplace」にマイクロソフト、富士通などの大手企業を含む25社が参加する事が明らかになり、特に当時は「マイクロソフトと提携」と報じられたことが材料視されました。
また、12月にはドイツの自動車部品大手ロバート・ボシュが、系列のベンチャーキャピタルを通じてIOTAを購入したこと、そして、その事実がが報じられたことで上昇しました。
2017年11月下旬より上昇していましたが、ボシュがIOTAを購入したことが明らかとなった2017年12月19日には一時5ドル80セントまで上昇し、現時点ではこれが上場来高値となっています。
③富士通中央ヨーロッパのトップがIOTA財団に加入
2018年4月9日、「Data Marketplace」への参加企業である富士通系列の富士通中央ヨーロッパのトップであるRolf Werner(ロルフ・ヴェルナー)氏が、IOTA財団に加盟したことが明らかになり上昇しました。
また、2018年4月23日~27日に開催された「HANNOVER MESSE 2018」にて、富士通がIOTAと組んだサプライチェーン管理システムのデモを発表したことも材料視されて5月3日には1月以来となる水準の2ドル70セントまで上昇しました。
ドイツ・ハノーバーで開催される欧州最大規模の産業技術に関する展示会です。毎年世界各国から5,000社程度の出展があり、来場者は20万人以上、報道関係者も3,000人規模に上る巨大な展示会です。日本企業では富士通の他に、日立や三菱電機、NECなどが出展しました。
企業や政府との提携で存在感を強めるIOTA
IoTに最適な決済通貨と呼ばれるIOTAは、2017年から世界的な大企業であるロバート・ボシュやマイクロソフトとの連携により注目を浴びてきました。
そして、その後も企業や政府との連携を深め、ますます存在感を高めています。
直近でのIOTAが実現した注目イベントを見ていきましょう。
多くの有名企業が参加する「Data Marketplace」
上記の「IOTAは実社会でどのように役に立つ?」でも触れましたが、IoTデバイスに接続して得られたデータは「Data Marketplace」で取引されています。
そんな「Data Marketplace」には現在75社が参加しており、参加企業にはマイクロソフトやアクセンチュア、ボシュなど世界的な大企業も名を連ねており、IOTAへの評価を客観的に表しているとの見方もできます。
特に、マイクロソフトのOmkar Naik氏は次のようにコメントしているように、IOTAへ高い評価をしています。
「私たちはIOTA基金とパートナーシップを結び、新しいデータマーケットプレイスのイニシアチブに関わることを誇りに思います。この次世代テクノロジは、接続されインテリジェントな世界を加速し、革新的な実世界のソリューション、アプリケーション、およびパイロットを顧客に提供するブロックチェーンを超えます。」- Omkar Naik 出典:https://blog.iota.org/iota-data-marketplace-cb6be463ac7f
IOTA財団では今後のIOTA普及に向けて、特に法人の自社サービスへのIOTAの組み入れを加速させたいと考えていますので、さらに参加法人数が増加していくことが期待されます。
富士通との連携
2018年8月24日、IOTAは富士通との連携を発表しました。
「富士通はIOTAを新しい標準プロトコルとして採用する準備が整った」と公式Twitterで発表し、IOTAとの連携が加速していくことに対しても期待感を示しました。
富士通はIOTAとの連携発表に先立つ2018年4月に、ドイツ・ハノーバーで開催された展示会「HANNOVER MESSE 2018」で、IOTAを活用したサプライチェーン管理システムのデモを披露して注目を集めていました。
富士通はIOTAのポテンシャルに早くから目をつけており、他にもIOTA財団の協力企業との間でセンサーデータに関する実証も進めています。
台北市とスマートシティ実現へと向けた連携
台湾の台北市は2018年1月、OTA、そしてブロックチェーンのスタートアップ企業BiiLabsとも連携し、「スマートシティ」を目指す取り組みを開始することを発表しました。
連携による最初のプロジェクトは、IOTAの独自技術「Tangle」を用いた市民IDカード「Tangle ID」の開発で、個人データや行政サービスに関連するデータの記録に使われます。
加えて、IOTAでも独自に台北市の大気汚染監視サービスを開発し、台北市民にリアルタイムで状況を配信するサービスの提供を検討しています。
IOTAの実用化については懐疑的な見方もありますが、「Tangle ID」が導入が進んでいくことで台北、台湾はもちろん世界的にIOTAが普及していくきっかけとしても期待できますね。
ITの先端技術と環境技術を活用して、インフラサービスの効率的な運営と環境への配慮を両立させ、居住者の生活の質を高めながら継続的な経済成長を目指す都市のことです。
台北は従来からフィンテックに注力しており、ブロックチェーン技術に対しても肯定的で、IOTAにとっても大都市圏での導入は初めてのケースとなります。
IOTAが購入できる取引所比較ランキング
IOTAの購入は国内取引所ではできず、海外取引所を利用しなければなりません。
IOTAを取り扱っている海外取引所は14社ありますが、オススメの取引所をピックアップしました(2018年11月現在)。
海外取引所を選ぶ際には、この基準を参考にするのがおすすめです。
- 手数料の安さ
- IOTAの取引高(流動性)
- 取扱い通貨数
この基準をもとに、IOTA(MIOTA)を購入できる海外取引所を4つご紹介します。
IOTAは今の所日本の取引所で購入することはできない
IOTAは国内取引所では扱われていませんので、現時点ではIOTAを購入するには海外取引所を使うことになります。
IOTAを海外取引所で購入する場合、下記の流れになります。
- 国内取引所で口座を開設する
- IOTAの基軸通貨を購入する(BTCがおすすめ)
- 海外取引所に送金する
- 海外取引所でIOTAを購入する
国内取引所で購入する通貨は、海外取引所では「IOTA/BTC(ビットコイン)」の取引高が大きく流動性が高いため、ビットコインをオススメします。
ビットコインの送金には国内取引所での送金手数料がかかってしまうことが多いですが、BITPoint(ビットポイント)を使えば、手数料が無料で海外取引所に送金できるのでオススメです。
また、利益の受け取りや円転換にも活用することができるので、無駄な出費を抑えることができます。
1位Binance(バイナンス)
バイナンスは2017年設立の新興取引所ですが、取引高では世界トップクラスを快走する勢いのある取引所です。
取引手数料も0.04%~0.1%と安く、バイナンスが発行するトークンBNBを保有することで、さらにディスカウントされます。
通貨ペアはIOTA/BTC、IOTA/USDT、IOTA/ETHの3種類です。
それぞれの直近24時間の取引高は、IOTA/BTCが約1億8,000万円、IOTA/USDTが約1億3,500万円、IOTA/ETHは約2,200万円です。
流動性の点からは、取引高が多いビットコイン建ての取引をオススメします。
- 世界トップクラスの取引高
- 取り扱い通貨ペアは300種類以上
- 取引手数料が安い(0.04%~0.1%)
2位Bitfinex(ビットフィネックス)
Bitfinexは2014年に設立された取引所で、多くの新興取引所が取引高を伸ばす中でも安定した取引高を持つ取引所です。
取引手数料は取引量に応じてディスカウントされ、最大では取引手数料が無料になります。
通貨ペアはIOTA/USD、IOTA/BTC、IOTA/EURの3種類です。
それぞれの直近24時間の取引高は、IOTA/USDが約2億4,000万円、IOTA/BTCが約3,500万円、IOTA/EURは約600万円です。
Biftinexの口座に直接米ドル(USD)やユーロ(EUR)を入金できればIOTA/USD、IOTA/EURで取引が可能ですが、国内取引所から送金する場合はIOTA/BTCに限定されます。
- 取引量に比例して手数料が安くなる(無料~0.2%)
- 取り扱い通貨ペアは300種類以上
- レバレッジ取引ができる
3位Extrates(エクスレーツ)
ExratesはICO通貨の取り扱いに積極的で、取扱い通貨ペア数を伸ばしている取引所です。
法定通貨の米ドルやユーロ建ての通貨ペアの取り扱いに積極的なことも特徴です。
通貨ペアはMIOTA/BTC、MIOTA/USDの2種類です。
それぞれの直近24時間の取引高は、MIOTA/BTCが約4,000万円、MIOTA/USDは約1,100万円です。
Exratesの口座に直接米ドル(USD)を入金できればMIOTA/USDで取引が可能ですが、国内取引所から送金する場合はMIOTA/BTCに限定されます。
- 取り扱い通貨ペアは200種類以上
- 米ドル建ての通貨ペアは50種類以上
- 取引手数料は一律0.2%
4位FCoin(エフコイン)
FCoinは2018年5月に設立されたばかりの新興取引所で、設立間もないながらも取引高で一時は世界トップを記録して注目を集めました。
取引手数料は全ての通貨ペアで0.1%に統一されています。
通貨ペアはIOTA/FTの1種類のみで、直近24時間の取引高は約650万円と、流動性については上位3つの取引所と比較すると劣ります。
「FT」とはFCoinの独自トークンで、発行枚数が51億枚に達するまでは取引手数料の50%がFTとして還元されます。
- 2018年設立の新興取引所ながら取引高は一時世界トップに
- 取り扱い通貨ペアは100種類以上
- 取引手数料が0.1%と安い
IOTAの最新情報はここから得よう!
IOTAの最新情報を知っておくことは、投資判断を下す上で非常に重要です。
良いニュースだけではなく、悪いニュースが出た場合も最新状況を把握しておくことで冷静な判断を下すことにもつながります。
そこで、IOTAの最新状況を知る上でチェックすべきサイトやSNSのアカウントなどを編集部でピックアップしてみました。
IOTA公式Twittter
まず初めに取り上げるのはIOTAの公式Twitterアカウントで、フォロワーは現時点で約11万7,000人です。
IOTAの最新ニュースを時系列で知ることができます。
英語のみですが、情報の速報性という面では押さえておきたいアカウントです。
レオンハルトジャパン IOTA日本語情報サイト
IoT×ブロックチェーン技術を組み合わせたITサービスの開発を行う企業、レオンハルトジャパン合同会社が提供するサイトです。
日本語表記で分かりやすくIOTAについて説明されています。
また、本来は英語版のみのホワイトペーパーを有志で日本語に翻訳した日本語版も掲載しており、基礎的な情報から技術的な情報まで知ることができます。
IOTA Discord
DiscordというチャットアプリにIOTAのグループがあります。
IOTAのグループには約2万1,000人が参加しており、IOTAの情報交換をすることができます。
サイトURLはこちらhttps://discordapp.com/invite/fNGZXvh
IOTA Japanese Fan Site
IOTAの最新情報を日本語で提供するサイトです。
上記のIOTA Discordの運営者でもあります。
IOTAウォレットの使用方法や取引所でのIOTAでの購入方法まで詳しく解説されていますので、仮想通貨取引を始めたばかりの方には特にオススメのサイトです。
サイトURLはこちらhttps://iotafan.jp/
実用化に向け順調に開発が進むIOTA(アイオータ)
IOTAはこのところ、富士通や台北市との連携を深め、特に台北市とは初の大都市圏での連携事例となりました。
台北市でIOTAの実用化が成功すれば、台湾の他の都市はもちろん、世界的に評価を高めることになるでしょう。
賛否ありながらも、次々に連携を実現するIOTA開発陣の行動力もさることながら、これだけ連携が実現して実用化へと前進し続けるIOTAへの評価を如実に表していると思います。
IOTAが決済通貨として普及し、私たちが身近にIOTAを利用する未来はそう遠くないと思わせるほど、IOTAは前進しています。