やさしい仮想通貨の始め方を解説

初心者にもわかりやすいICO | 実際にICOしたMatchpool(GUP)創業者にインタビュー

Matchpoolとは

Matchpoolのビジョンは主に2つ

2つのビジョン
  • インセンティブ主導型のコミュニティ作り
  • コミュ二ティ内の繋がりを奨励する

Matchpoolが掲げている問題はただ一つ。現代のセンタライズなSNSによるビジネスモデルへの危惧です。

それはFacebook, Twitter, Redditなどの大企業が今まで作り上げてきた広告ビジネスモデルと、
ユーザーの属性を収集し最適な広告クリエイティブを提供する”行き過ぎた”最適な広告です。

主にユーザーのデータを企業に広告という形で販売するモデルなのは営利団体が運営する以上避けようがありません。


Matchpool

そこで、Matchpoolは誰でもコミュニティを作成することができるプラットフォームを作成。

コミュニティをここでは「Pool」と呼びますが、誰でも簡単にPoolを作成し、必要であれば他人が作ったPoolに入ることができます。

また、自分で作ったPool内でユーザー同士のマッチが起こると、その時点でオーナーに対して報酬が支払われます。

matchpool.com 公式サイト

Matchpool CEO Yonatan Ben Shimonさんにインタビュー

前回のMatchpoolのICOではどれくらい集められたんですか?

高橋

Yonatan

125,000 Ether(6億円)の調達を行いました。
ICO後の進捗はいかがですか?

高橋

Yonatan

コインの単位はGUPと呼びます。現在はBittrex Liqui,Gatecoinなどに上場しています。
上場後の価格は最初は10セントでしたが、その後12倍の1.2ドルまで上昇し、現在は仮想通貨市場の流れもあり40セントまで下がってしまいました。
現在のマーケットキャップ(時価総額)は26,449,650ドル(28億円)です。
それはICOの前段階で早く知りたかったですね(笑)

高橋

ICO成功者から見た現在のICOとは?

ICO成功者

恥ずかしながら僕みたいなICO初心者にもわかりやすくYonatanさんの視点を踏まえてICOを説明してもらえますか?

高橋

Yonatan

ICOを簡単に説明するとそうですね・・・
インターネットビジネスを始める際にエクイティファイナンスをする企業があると思いますが、その際はその会社の株式を売ることによって資金調達を行うことになりますよね。
いわゆるスタートアップがやっている資金調達だったりIPOのことですね。

高橋

Yonatan

その株式を売る代わりにある一種の「証明書(バウチャー)」を発行してそれを買ってもらうことを言います。
その証明書はICOした際のプロジェクトを使うために必要になります。これがいわゆるトークンです。
やっとトークンというものが見えてきました。

高橋

Yonatan

そして、そのトークンがあるからこそ参加したICOプロジェクトにアクセスする権利を得ることができます。ただしそのICOプロジェクトは誰にも管理できないブロックチェーンのプロダクトだというのが特徴です。
また、世の中のICOプロジェクトのほとんどはイーサリアムのプラットフォーム上で行われています。
だからICOに参加する際はEtherで支払うことが多いんですね。

高橋

Yonatan

そしてそのトークンは誰もが売買できます。
例えば今、私がGUPを買おうと思うと一番簡単な方法は何ですか?

高橋

Yonatan

今は私がオススメしているのは、DEXのShapeshift.ioです。Shapeshiftは最近話題の分散型取引所です。

shapeshift.io

Shapeshiftはこちら

ICOを始めるまでの経緯

なぜICOを始めようと思ったんですか?

高橋

Yonatan

6年前、仮想通貨の世界でにおりましたので2011年の頃ですね。2014年にICOに初参加しました。
その時にイーサリアムを発見しました。当時はこのスマートコントラクトというテクノロジーに驚愕していました。同時にこれは世界を変えると確信しました。
2014年から見据えているのには脱帽です。YonatanさんがICOを始めるときはどうされたんですか?
一般人の目から見て「じゃぁ、ICOしよう!」なんてなかなか行かないと思います。やはりブロックチェーンに対しての深い理解などないとICOの実行はできないと思うのですがいかがでしょう?

高橋

Yonatan

知識については少し勉強すればできる程度だと思います。やはり難しいのはどうやって資金を集めるかという点です。
僕からしたらどちらも未知数です。

高橋

Yonatan

ICOの良い点はプロダクトのローンチ前の状態で資金調達ができる点です。これはスタートアップのエクイティファイナンスでも代わりはないですが、それでも不特定多数の投資家に対して一気にアプローチできるのは大きいです。
また、トークン発行と同時にユーザーも獲得できるのはかなり大きい。
確かに、
スタートアップに携わった際にも、資金調達とユーザー確保は全く別でしたが、
ICOでは程度はあるものの投資家とユーザーと一緒に集められるのはかなり意義が大きいですね。

高橋

Yonatan

それはホワイトペーパーを介して投資家を募ることができますし、ネームバリューの無い組織あるいは個人が行なったとしてもプロダクトの案がよければICOは成功するでしょう。
私の場合はまず、良い経済エコシステムを生成するための基盤を作ります。言ってしまえば分散型アプリケーションを作ります。
最近はDapps(Decentralized applications)という名前で浸透してきましたね。

高橋

Yonatan

そして、コミュニティを形成します。これは自分の足でひたすら稼いでいます。
今、私が日本に滞在してコミュニティの形成を行なっているのもそのためです。
もちろん、僕もコミュニティに入りました。

高橋

Yonatan

そして、コミュニティに対してアイデアを出して反応を伺い、更に良いプロダクトへと昇華させていきます。
さらにそれらの凝縮されたアイデアをチームに共有して、ホワイトペーパーに落とし込む。
私の場合は3,000人のコミュニティを形成しました。
3,000人のコミュニティはかなり大きいですね。
広告などで集客されたのでしょうか?

高橋

Yonatan

いえ1円も払っていないです。
(ちょっと変な声を出す。)

高橋

Yonatan

コミュニティの形成後、いよいよICOに向けての準備が始まります。
スマートコントラクトの準備を行いICOのプレセールスを開始しました。
いよいよですね。

高橋

Yonatan

はい。そしてICO参加者から得たイーサリアム(ETH)を私たちのトークンであるGUPを付与していきます。
実際のICO中はどのように進捗したんですか?

高橋

Yonatan

私たちの場合は先ほどの金額125,000イーサリアム(ETH)を1日で獲得することができました。
その事実は知ってはいましたが、本人から聞くとやはり違いますね。

高橋

Yonatan

はい。1日です。(ちょっとドヤ顔)
Yonatan ben shimon
それではICOの期間はどれくらいを予定されていたいんですか?

高橋

Yonatan

一応、1ヶ月の期間を設けてましたが1日でその金額に達してしまったのであまり意味をなしませんでした。
そのような大成功事例はそこまで無いと思いますがいかがですか?

高橋

Yonatan

もちろん私たちのような成功事例はありますがそこまで多くはありません。ICOの短い歴史の中で250のICOは成功していますが、何千ものICOプロジェクトは成功せずに消えています。
失敗というのは目標額に達しないという意味ですか?

高橋

Yonatan

その通りです。中には目標金額が高すぎたケースもありますし、
ホワイトペーパーをいくら読み込んでも大きなメリットを感じにくいICOプロジェクトはやはり失敗します。
もちろんコミュニティの形成を怠ったケースも失敗しやすいです。

2018年のICOはどうなるか?

2018年のICOはどうなるか

時代はICOと言ってはいますが、甘くはなさそうですね。ただ私が思うに2018年ICOプロジェクトが乱立し、難易度はさらに上がっていると考えられます。

高橋

Yonatan

その通りです。ICOでも競合がどんどん増えているので今からICOを考えている方は慎重にかつ手順を間違えないようにする必要があると考えています。
私がMatchpoolのICOを行なった際は他にICOをしているプロジェクトがほぼなかったのでその点では有利だったと感じています。
今日では本当に多くのICOが名乗りをあげていますからね・・・

高橋

Yonatan

最近は1ヶ月あたり900プロジェクトもありますからね。その中で有力なICOを探す労力もかかります。

ICOの詐欺問題について

ICOの危険性、詐欺

さて、次はICOが持つ問題です。
2017年頃からICOの詐欺事件が多発していて投資家保護が行き届いていないと考えています。中国に限ってはICOを全面規制しているような状態です。
まずは各国の法整備がなされないと、もしかしたらICOはこのまま廃れてしまうとも考えるほどです。
Yonatanさんが考える今後のICOについてお伺いできますか?

高橋

Yonatan

確かに、その点は私も同意です。
ただ、現状ではどのような規制がいいかもわかっていません。
理由は仮に国がICOを管理するようになってしまうとIPOとの差が埋まってしまうからです。
確かに規制をかけすぎて気づいたら、トークンを発行するか、株を発行するかの違いだったなんてなったら笑えないですもんね。
ただそれでも、中央管理されている株か、分散管理されているトークンかで意義が変わってくると思います。
やはり、ICOが流行っているのは規制がまだ整備されていないからですか?

高橋

Yonatan

2018年2月現在、なぜこれほどICOが隆盛しているのかというと、誰でもできる資金調達方法だからです。
仮に新しくインターネットビジネスを始めようと思うと資金面の問題で頓挫あるいは遅れてしまうことが世界のイノベーションにおいて多大な足枷だったのは言うまでもありませんが、
ICOのおかげで新しいイノベーションが今までにないスピードで劇的に起こっていることを考えると強い規制は危ないとも考えています。
その資金面で起きなかったイノベーションが起こしやすくなっているのは大変素晴らしい流れだと考えます。

高橋

Yonatan

ですから、立法機関においてはICOへの正しい理解と、私たちICOプロジェクトオーナーたちが何をするべきで、何をしないべきかはお互いに説明しあってルールを作ると正しい規制が成されるものだと思っています。
間違った規制を行えばICOは消えてしまうかもしれない。
それは世界各国で共通ルールを作ると言うのはかなり難しいと思います。
危惧しているのはICOという資金調達方法において、各国の対応が異なるのは仕方がないと思いますが、中国のようにICOを全面規制する国が今後現れると思いますか?

高橋

Yonatan

ただ私が思うにICOの規制は先進国ではあまりされないのではないかと考えています。やはり然るべきレギュレーションを設置してしないと投資家保護の視点で詐欺ICOが横行してしまう。
もちろんレギューレションは現在のイノベーションのスピードを損なわないように行ってくれることを祈ります。

最後に訪日されたご感想を

最後に今回の日本滞在はいかがでしたか?なにか好きなものとかあれば是非お教えください。

高橋

Yonatan

日本大好きです。
なんでですか?女性ですか?

高橋

Yonatan

もちろん日本人女性は綺麗です。最高ですね。
あと日本のバスルームです。すぐお湯が出るし、なにより浴室暖房は素晴らしい。冬でもシャワーが億劫にならない。
日本人の性格は謙虚で、スマートな人が多いイメージです。私がお会いした人だけかもしれませんが(笑)
少なくとも仮想通貨関連に対して何かしら従事している人たちはイノベーションに対しても敏感だし、正しい判断をできると感じました。
ありがとうございました。是非またお越しください。

高橋