やさしい仮想通貨の始め方を解説

イーサリアムクラシックとは?長期で見るイーサリアムクラシックのチャートの分析や今後についてひろぴーが解説!

ひろぴー_イーサリアムクラシック_アイキャッチ

ひろぴー

イーサリアムクラシック(ETC)は、2017年の8月にイーサリアムからハードフォークして誕生した仮想通貨だ。

 

今回はそのイーサリアムクラシックについて、専業トレーダーのひろぴー が、チャート分析やファンダメンタルズ分析をするぞ

今回のゼロはじMarketGuide専門家

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ラジオ日経パーソナリティ兼FX・BTCコラムニスト ひろぴー

プロフィール

専業トレーダー ひろぴー

2010年からFX取引をはじめ、2013年、アベノミクスの恩恵もあり、FX取引で資産を急激に増加、この年からFX最大ポータルサイトのZAIFXでの企画出演をはじめ、インタビューを受けるようになる。

2014年には、ZAIFXとYahooファイナンスのコラボレーション企画で、タレントのボビー・オロゴンさんや福田萌さんとのトレードバトルが話題となり、2016年から2019年まで、ラジオ日経のFX番組トレードパーティーでラジオパーソナリティーを務める。

現在は週5本のFXや仮想通貨ポータルサイトのコラム執筆、講演、ラジオのレギュラー番組を持ちつつ、自己資金の資産運用も実施している。

Twitter @hiropi_fx

ひろぴーは元々FXの専業トレーダーでしたが、現在は仮想通貨をメインにトレードしています。

イーサリアムクラシックのチャート分析

まずはイーサリアムクラシックの、価格推移から見てみましょう。

ひろぴー _イーサリアムクラシック_チャート

ひろぴー

結論としては、イーサリアムクラシックのチャートで、特に意識されている価格帯は10ドル(1,070円)付近だ。

また14ドル(1,500円)付近も、次に意識される価格帯だろう。

2017年4月から6月にかけて、5ドルから20ドルまで高騰した後下落しました。

しかし10月と11月に10ドル付近でなんとか買支え(①)、仮想通貨バブルによる高騰を迎えました。

そのためこの価格帯は今後強い支持帯になると思われていましたが、バブル崩壊後のイーサリアムの低迷もあり連れ安

米大手取引所のコインベースでの取り扱いもあり、一時的に大きく上昇しました。

しかし、2018年末の仮想通貨市場全体の低迷で再び下落することとなりました。

2018年10月頃に下支えも虚しく(②)突破されてしまいました。

そして2019年5月からの価格上昇の際に、10ドルが逆に抵抗帯となっています(③)

これはおそらく、①と②で頑張って買支えようとした人達と、2018年末に底値で買えた人達の利益確定によるものだと思われます。

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ということはつまり、10ドルで売りたいと思っている人はもう少ないと考え、次の上昇トレンドでは10ドルを突破する可能性がある。

 

ただしそのすぐ上の13ドル付近にも、複数回買い支えた痕跡があるため、それをすぐに突破することは難しいだろう。

イーサリアムとの比較

ひろぴー_イーサリアムクラシック_イーサリアム_比較

次にオリジナルであるイーサリアムと、ラインチャートで比較してみます。

元々は同じ通貨であったということで、やはり相関性が高いことが分かります。

2017年から2018年にかけては、イーサリアムクラシックの方がボラティリティ(格変動率)が高いように見えますが、2019年からはそれによる価格差は落ち着いています。

またそれ以外は特に大きな違いは見られず、やはりどのアルトコインもまずはビットコインの価格次第であると言えるでしょう。

チャートで見る、イーサリアムクラシックの歴史と価格変動

次にイーサリアムクラシックのこれまでのイベントをチャート上で見てみましょう。

ひろぴー _イーサリアムクラシック_歴史_価格変動

ひろぴー

イーサリアムクラシックは、これまでに以下5つのイベントがありました。

 

  1. 2016年7月:イーサリアムからのハードフォークして誕生
  2. 2017年12月:ハードフォーク、ブロック報酬が変更
  3. 2018年5月:ハードフォーク、ディフィカルティボムを除去
  4. 2018年8月:コインベースでの取り扱い開始
  5. 2019年1月:51%攻撃を受ける
  6. 2019/09/12:ハードフォーク(アトランティス)

前回のイーサリアムの記事でも解説したように、イーサリアムクラシックはイーサリアムからハードフォークして誕生した仮想通貨です。

その原因はコミュニティの分裂です。2017年5月に発生したTheDAOのハッキングによるETHの流出では、ブロックチェーンを巻き戻す対応がとられました。

これに反対したコミュニティの一部が、巻き戻された新しいブロックチェーンではなく、古いブロックチェーンをマイニングしたことで、6月にイーサリアムクラシックが誕生しました。

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特に価格に影響を及ぼしたイベントは、2019年1月の51%攻撃だ。

 

当時6ドル程だった価格は、51%攻撃の後に20%程下落し5ドル程になった。

なおこの事件は、51%攻撃による二重支払い(ダブルスペンド)により、複数の取引所で21万9500ETC(約1億2000万円)の被害が発生しました。

しかし12日までに、被害を受けた各取引所へ何者かによる被害額分のETCが返却されたため事態は終息しました。

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それ以外のイベントでも大きな価格変動はあったもの、多くはビットコイン価格変動に連動するものであるため、これまでのような規模のハードフォーク(アップデート)では、価格の上昇が期待できないことが予想できるぞ。

イーサリアムクラシックの特徴

ここで改めて、イーサリアムクラシックとは何なのか?について説明します。

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ーサリアムクラシックの特徴は、以下の3点だ。

 

  1. 非中央集権主義
  2. 通貨の発行上限が有り、PoWと半減期を採用
  3. IoTに特化することを目指している

イーサリアムクラシックは、非中央集権的であることと通貨発行の仕組みが、ビットコインと似ています。

PoWを採用しており約2年半おきにブロック報酬が20%減額し、それは2億1000万ETCが発行されるまで続きます。

そのため需要が高まり続ければ、価格が上昇しやすいモデルと言えます。

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なお半減期は、約2年半ごとに訪れるようになっており、次回は2020年頃だと予想される

またイーサリアムクラシックが直近に実施したアップデートであるアトランティスでは、イーサリアムのスマートコントラクトとの互換性を高めており、それぞれが共存するような取組みがあれば需要が伸びるかもしれません。

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なおIoTへの特化は将来性があるが、現時点では目立った導入実績もなく、ロードマップにもそのような予定はないため今後に期待したい