重要みたいだけど難しそうだから敬遠しちゃうんだよね。
キングさん
雇用統計が2019年のレートにどんな影響を与えたのか知りたいな。
あと、米国雇用統計が重要って聞くけど、ほんとなのかな?
なかでも見逃せないのが米国の経済指標。
今回は、雇用統計の基本からトレード戦略までわかりやすくお伝えしますね!
- FXの雇用統計は、その国の雇用状況を示した数値のこと
- とくに米国の雇用統計は、その後の経済政策にも影響を与えるため重要
- 予想値よりも発表値の方が良ければ価格は上昇し、悪ければ下落する傾向がある
- 雇用統計発表後にエントリーすることでリスクを下げられる
FXの用語が多すぎてわからないという方は、以下の記事をお役立てください。
初心者の方に向けた用語集なので、少しずつ覚えて知識をつけていきましょう。

目次
FXの雇用統計とは?予想・戦略に有効な指標はいつ発表される?
めんどくさそうだから、なるべく関りたくないな。
雇用統計に手を出したら、かなり骨が折れそうだもの。
むしろ見方がわかれば、トレードを強力にサポートしてくれる頼もしい味方になるでしょう。
雇用統計とは今後の戦略を予想するために重要な経済指標のこと
たとえば、今月雇用された人の数は何人かや、失業した人の割合は何%かなどを教えてくれます。
つまり、FXの戦略を立てる際に役立つということですね。
てっきり雇用統計ってひとつしかないかと思ってたよ。
これで一歩前進したね!
米国雇用統計は最重要!
ここだけは見逃せないっていう一番重要な国ってどこなの?
なぜならドルはFXでも基軸通貨であり、米国は世界経済の中心地だから。
影響力が大きいのもうなずけるわ。
米国の経済指標については、こちらの記事でさらに詳しく紹介しています。
絶対には外せない経済指標から、できれば押さえておきたいものまで重要度順にお伝えしているので、ぜひご覧ください。

米国雇用統計の具体例と予想・戦略に有効な指標
- 失業率
- 非農業部門就業者数
- 建設業就業者数
- 製造業就業者数
- 小売業就業者数
- 金融機関就業者数
- 週労働時間
- 平均時給 など
これらの内容の中でも、失業率と非農業部門就業者数がもっとも重要だといわれています。
米国のGDPの約70%は個人の消費活動で占められているからです。
個人の消費活動に直結する失業率と非農業部門就業者数は見逃さないように注意してください。
米国雇用統計はいつ発表される? → 原則毎月第一金曜日
発表される時期って決まってるの?
発表される時間は4月から10月の夏時間だと21時30分で、11月から3月の冬時間だと22時30分からです。
たとえば、2013年10月には政府機関が一部閉鎖されていたことで、雇用統計の発表も延期されています。
雇用統計以外の重要な経済指標についても確認しておきたい方は、こちらの記事も参考になさってください。
雇用統計を含む経済指標の基本についてわかりやすく紹介しています。

雇用統計の発表後、FX市場の反応・傾向は?米国の事例で検証!
正しく予想できたらどうなるのかな?
米国の事例とかないの?
そこで、米国の事例から雇用統計の発表がおよぼす影響について見てみましょう!
雇用統計で注目すべきポイント
雇用統計で注目すべき重要ポイントは、以下の2つです。
- 予想値→企業などが予想した数値
- 発表値→実際に発表された数値
雇用統計では、この予想値と発表値の開き具合によって価格への影響度が異なります。
米国雇用統計の発表値が予想よりもポジティブな場合
予想値よりも発表値の方がポジティブだった場合のチャート画像はこちらです。
これは、米国の雇用統計の発表が行われた2019年7月5日(金)のチャート画像です。
このときの発表では、非農業部門雇用者数の予想値が16万人でした。
一方で、実際の結果は22.4万人となっており予想を上回りました。
米国雇用統計の値が予想より悪かった場合
次に予想値よりも発表値の方が悪かったときのチャートを見てください。
この画像は、2019年6月7日(金)の雇用統計発表時のチャートです。
この時の発表では、非農業部門雇用者数の予想値が18.5万人でした。
一方で、実際の結果は7.5万人となっており下回っています。
雇用統計を使ったトレード戦略・相場予想【2019年】
どんな風に相場を予想していけばいいんだろ?
米雇用統計を使った具体的なトレード戦略を見ていきましょう。
- 発表後にエントリーする
- 予想値&発表値に注目する
- スキャルピングで稼ぐ
- デイトレードで稼ぐ
- 発表前のレンジ相場を狙う
- 2019年はファンダメンタルに要注目
雇用統計を使った戦略・予想①発表後にエントリーする
基本的に雇用統計では、結果が出てからでないと上下の方向感がわかりません。
そのためにも、事前に予想値を確認しておきましょう。
- 雇用統計の発表後に相場の流れを予想してエントリーすることで勝率を伸ばしやすくなる
雇用統計を使った戦略・予想②予想値&発表値に注目する
雇用統計の発表までは、予想値をもとにしてトレードがおこなわれます。
たとえば、予想値が実際の値よりも良ければ、ポジティブに受け取られて価格が上昇しやすくなります。
逆に予想値が発表値よりも悪い場合には、ネガティブなイメージを与えがちなので値下がりしやすくなるのです。
つまり、雇用統計の発表までに予想値をふまえた価格になっていると考えてください。
そのため、予想値と実際の数値がほとんど変わらなければ、ほとんど価格が動かないことも珍しくありません。
たとえば、利下げの憶測が飛び交っていてドルが売られていたとします。
その後、雇用統計の発表値が予想値とほぼ同じだった場合、これまでの予測通りに利下げに向かうと予想されるかもしれません。
このようなケースでは予想値と発表値が近くても、さらに値下がりすることもあるので注意が必要です
逆に、予想値と実際の結果が大きく離れたときはチャンスです。
先ほどお伝えしたように、予想値より結果が良ければ上昇、悪ければ下落する可能性が高いと考えられます。
- 予想値と発表値がかけ離れていると値動きが大きくなりやすくチャンスを狙いやすくなる
- 予想値より発表値の方が良い場合は値上がり、悪い場合には値下がりする傾向がある
雇用統計を使った戦略・予想③スキャルピングで稼ぐ
スキャルピングでトレードをするのであれば、下記の画像のようなタイミングが狙い目です。
上記の画像は1分足で見た、米ドル/円のチャート画像です。
ローソク足が「上→下→上」と3段階に上下していることがわかりますね。
スキャルピングでは、こうしたタイミングの後でトレンドが発生しやすい傾向があります。
この状況は値動きが定まっておらず、どちらにトレンドを形成するのか迷っているケースが多いとされています。
そのため、上→下→上と上下したあとに一方向に大きく動くと、そのままトレンドに突入する可能性が高いと考えられるのです。
実際に上記のチャート画像でも、そのあと価格は下落トレンドへ突入していますね。
ただし、状況によっては値動きの方向が定まらず、そのままレンジ相場となることもあるので注意してください。
スキャルピングで利益を狙いたい方は以下の記事も参考になさってください。
FX初心者がスキャルピングで勝つ戦略について詳しくお伝えしているので、おすすめです。

- ローソク足が上→下→上と動いた場合はトレンド発生の兆し
- 1分足で値動きに注意しながら素早くトレンドに乗ることが重要
雇用統計を使った戦略・予想④デイトレードで稼ぐ
具体的なトレード方法も確認していきましょう。
下記のチャート画像をご覧ください。
まず、デイトレードでは直近の高値または安値を探して、黄色の線のようにチェックを入れておきます。
この場合、4時間足で明確に高値(または安値)になっているところをチェックしましょう。
4時間足は比較的ダマしが少なく、多くの人が使っています。
また、4時間に1本(1日に6本)の足がつくられるのでデイトレーダーのスタイルにも適しているとされています。
そして、雇用統計の発表でどちらかを上回る(または下回る)と、その後トレンドが発生する可能性が高まります。
実際に上記のチャート画像でも、雇用統計の発表後に直近の高値を超えたことで継続して上昇していますね。
このようにトレンドを掴んでトレードをすると、デイトレードでも利益を出しやすくなります。
あなたにピッタリのトレードスタイルを見つけられれば、より大きな利益を狙えます。
どんなトレードスタイルがあるのかについては、こちらの記事でわかりやすくお伝えしているのでぜひご覧ください。

- 直近の高値・安値にラインを引き、4時間足でラインを超えるかどうかに注目する
雇用統計を使った戦略・予想⑤発表前のレンジ相場を狙う
雇用統計の発表前はレンジ相場になりやすいといわれています。
こちらは、米国の雇用統計の発表がおこなわれる前の2019年6月7日(金)のチャート画像です。
青色の線で囲ったレンジ(価格帯)で、ローソク足が動いていることがわかりますね。
発表前は結果がどうなるのかわからないため、一定の価格帯で上下に動く傾向があります。
雇用統計を使ったトレード手法には、このレンジ相場を狙うのも効果的です。
たとえば、価格帯の下の方で買って、上の方まで上がったら売るといったトレードで利益を狙えます。
レンジ相場では逆張りでトレードすることで利益を伸ばせることも珍しくありません。
以下の記事ではトレンドにのって利益を得る順張りや、レンジ相場で稼ぎやすい逆張りについて紹介しているので、ぜひご覧ください。

- レンジ相場になりやすい雇用統計発表前は、一定の範囲で値動きをしやすい特徴をふまえて利益を狙う
雇用統計を使った戦略・予想⑥2019年はファンダメンタルに要注目
また、日足チャートにもデッドクロス(下落を示唆するチャートパターン)が発生しています。
米中貿易摩擦などもあり、全体的には下降トレンドと見れます。
ですが、米中貿易摩擦の悪影響が世界経済に広がり、トルコリラなどの新興国への懸念が強まるとドルが買われるかもしれません。
そのため、今後の見通しは方向感がはっきりしていないといえます。
これらのことから基本的な雇用統計の発表時には、米国だけでなく世界的な経済情勢をふまえて取引に臨むと良いでしょう。
FXのレートは通貨の需要と供給によって変動するので、広い視野を持つことが重要です。
(っていうか、需要と供給って何だったかな…?)
需要と供給について疑問をお持ちの方は、以下の記事もご覧ください。
円高・円安をわかりやすく解説しながら、需要と供給によってレートが決まる理由などをお伝えしています。

また、米ドルの利下げについては以下の記事で詳しくお伝えしています。
利下げの基本的な意味から解説しているので、「利下げの目的や効果ってなんだっけ?」という方にもおすすめです。

- 雇用統計の発表は経済情勢をふまえたものなのでファンダメンタルが重要
- FXのレートは需要と供給によって決まるため、米国だけでなく世界経済をふまえてトレードする
【戦略&予想】雇用統計を活用する際の注意点
発表前にエントリーしておけば、発表後に利益を得やすいかと思ってるんだけど。
だって、予想通りになるとは限らないわよ?
雇用統計を使って今後の予想を立てる場合には、注意しなければいけないことがあります。
- 発表前のエントリーは慎重に
- OCO注文は避ける
- ゼロカットシステムでの両建て取引に注意
- 雇用統計だけに頼らない
雇用統計の注意点①発表前のエントリーは慎重に
プロでも雇用統計を予測するのは困難なので、ギャンブルになってしまうからです。
また、発表後のチャートは通常時よりも大きく価格が動きます。
万が一エントリーした方向と逆の発表となった場合、大きな損失を受けてしまうことになります。
- 雇用統計の発表値は、プロでも予測が難しくギャンブルになってしまうから
雇用統計の注意点②OCO注文は避ける
OCO注文とは、現在より有利になった状況と不利になった状況をふまえて、指値と逆指値の2つの注文をする方法。
OCO注文なら、どちらに価格が動くかわからない状況に対応できると考える人もいます。
しかし、雇用統計発表後の値動きが激しすぎて価格が一瞬で下落した場合には、損失も一気に膨らんでしまいます。
また雇用統計発表時はスプレッドが広がりやすくスリッページも発生しやすいので、リスクが大きいといえるのです。
そのため、読みはあたっていても、想像以上に不利な条件で約定しまう可能性もあるのです。
雇用統計発表時にはOCO注文はリスクが高いから、避けておいたほうが良いんだね!
約定率が高く、スリッページが発生しにくいFX会社を探している方にはFXプライムがおすすめです。
100%の約定率とスリッページ発生率0%の実績があるので、ぜひチェックしてみてください。
FXプライムの評判やメリット、デメリットなどはこちらのページでわかりやすく解説しています。

またFXでの注文方式について確認しておきたい方は、下の記事もお役立てください。
基本的なものから応用の注文方法まで動画を交えながら紹介しています。

- 値動きが激しすぎて一気に損失を抱える恐れがあるので、OCO注文を使ってもギャンブルになりかねないから
雇用統計の注意点③ゼロカットシステムでの両建て取引に注意
ゼロカットシステムを採用している海外業者の両建て取引も、雇用統計時にはおすすめしません。
これによって、ユーザー側は借金をすることがありません。
たとえば、A社では証拠金を1万円レバレッジ500倍で買いポジションを持ちます。
そして、B社では証拠金を1万円レバレッジ500倍で売りポジションを持ったとしましょう。
雇用統計が予想値よりも良く、価格が3%上昇したとします。
A社のポジションは15万円プラスになり、B社のポジションは1万円の損失が発生します。
この場合の取引利益の計算式は、以下のようになります。
15万円(A社の利益) – 1万円(B社の損失)= 14万円(利益)
B社も本来であれば、14万円の損失が出るはずです。
しかし、ゼロカットシステムが採用されているため、1万円の損失しか出ないのです。
この戦略の何がいけないの?
今後の参考としてゼロカットシステムを検討したい方は、iFOREXをチェックしてみてください。
下記で詳しく解説しているので、どんなFX会社か把握しておくと良いですよ。

- レートが乱高下することで両方のポジションで強制ロスカットになるリスクがあるため
雇用統計の注意点④雇用統計だけに頼らない
それなら雇用統計にだけ絞ってトレードをしようかな。
雇用統計だけで稼ぐのは無理だと覚えておいてください。
雇用統計の発表は月に1度しかありません。
そのため雇用統計の発表時に大きく稼ごうとすると、無理なトレードをしてしまいがち。
激しい値動きについていけず、損失を膨らませてしまう恐れがあるので注意してください。
うまく予想できれば流れに乗って利益を伸ばせるので、無理のない戦略を立てることが重要です。
そのようにしてトレードスキルが身に付けいてくれば、通常の相場でも利益を得られる可能性を増やせます。
- 雇用統計は月に1回なので、大きく稼ごうとして失敗するリスクを高めてしまうから
FX雇用統計&初心者が必ず知っておきたい戦略・予想のまとめ
あらためて、この記事のポイントをまとめておきましょう。
- FXの雇用統計は、その国の雇用状況を示した数値のこと
- とくに米国の雇用統計は、その後の経済政策にも影響を与えるため重要
- 予想値よりも発表値の方が良ければ価格は上昇し、悪ければ下落する傾向がある
- 雇用統計発表後にエントリーすることでリスクを下げられる
これだったらシンプルに戦略を立てられそうだよ。
これまで大きな利益を逃してたかもしれないから、早く知って予想に役立てればよかったわ。
予想値をしっかり確認して、戦略を立ててみるよ!
「FX口座を開設したいけど、数が多すぎて決められない…」という方は、こちらの記事をお役立てください。
全部で52社を比べたうえでランキングとしてまとめましたので、あなたにピッタリのFX口座を見つけられるでしょう。
