キングさん
- FXでは米ドル、円、ユーロを重点的にチェックする
- 米国の雇用統計、FOMC政策金利・議事録公表
- 日本の日銀金融政策決定会合
- ユーロ圏のECB政策金利発表
何故、経済指標が重要なのか?
国の人気が高まれば価値が上昇し、逆に人気が下がれば価値は下落します。
FX初心者の多くは経済指標という言葉を目にすることはありますが、内容が難しいからと敬遠されがちです。
しかし、経済指標は為替相場を大きく動かす要因の1つです。
経済指標を意識せずにトレードを続けていると、思わぬ損失を生み出してしまう危険性もあります。
経済指標は国の将来性や経済状況を判断する材料です。
経済状況が良ければ国の人気上昇に繋がりますし、必然的に通貨人気も高まります。
だからこそ、FXでは為替相場を大きく動かす要因となります。
突発的な要因と違い予測できるのは大きな強みなので、経済指標の発表は大きなチャンスです。
経済指標で何がわかるのか?
どうやってチェックすべきなの?
FXで影響が大きい通貨とは?
経済指標は世界各国で発表されており、その数は膨大です。
しかし、FXでは注目されている通貨は決まっています。
- 米ドル
- ユーロ
- 円
FXで圧倒的な取引量を誇るのは米ドル、ユーロの2つです。
もちろん、日本人なら必ずチェックしたい円も重要です。
日本国内では大半の人が円で通貨の取引を行います。
特に米ドル/円の組み合わせは日本だけではなく、世界的にも取引量が多いので必見です。
国の景気がFXにどう影響するか?
経済指標を読み解くことは、国の経済状況を知ることになります。
では、国の景気が具体的にどのような形でFXに影響が出るのでしょうか?
例えば、代表的な経済指標の米国雇用統計では、非農業部門雇用者数変化と失業率が発表されます。
これらはFX為替相場に大きな影響を与える経済指標の1つです。
経済指標とは、前回の数値と今回の数値を比較することが基本です。
次の例を見てください。
- 非農業部門雇用者数変化:30.4万人
- 失業率:4%
- 非農業部門雇用者数変化:7.5万人
- 失業率:3.6%
これを見て何かわかりますか?
まずは1月度の発表に注目しましょう。
今回例に出した経済指標は、非農業部門雇用者の数が増えてなおかつ失業率が下がると経済状況が良いかどうかの判断材料になります。
1月分の結果は、失業率が4%と5月に比べて高いですが、非農業部門雇用者の数もその分高いです。
このことから、アメリカの経済状況が良くなっていると判断した人が多いことを示します。
では、5月分の結果はどうでしょうか?
解釈の仕方は人それぞれ異なりますが、1月は多くの人が米国の経済状況が良くなったと判断し、5月の場合は悪くなったと判断した人が多いということです。
経済指標では、経済指標の発表1つでチャートで大きく動きます。
それだけ世界における経済情勢は国の通貨に直結するので、極めて重要な情報です。
経済指標の種類
- 雇用
- 景気
- 物価
- 金利
雇用
各国の雇用統計から企業の経済状況を見ることができます。
主に企業の採用人数と失業率を示します。
各国企業の経済状況が良い傾向に向かっているかどうかの判断材料です。
この情報も経済状況を判断する重要な数字なので覚えておきましょう。
景気
各国で経済指数を示します。
景気は経済的な成長を図るため、生産数などから計算します。
生産数が上がれば、経済的な成長を示しているので景気が良い傾向にあると言えます。
代表的な経済指標は「GDP」があります。
物価
消費者と生産者の価格変動を確認することで、各国の物価に対する意識調査を行います。
物価が高くなれば消費者が減っていくので、経済が回るかどうかの判断材料になります。
主な経済指標はCPI(消費者物価指数)、PPI(生産者物価指数)があります。
金利
各国の中央銀行が定めている金利です。
国の金利があがれば景気がいいことになりますが、各国の政策金利にもよるので一概には言えません。
直接国の通貨に関わるので、経済状況への影響度は非常に高いです。
代表的なトルコ(トルコリラ)は経済的に不安定な国ですが、金利が高いことで有名です。
その理由は少しでも多くの外資を確保しようとしている為です。
例えばドルを多く保持しているだけでドルの価値は下がりづらく安定します。
金利が高いからと経済状況が良いとは限りませんので、注意しましょう。
FX初心者はどう対策すべき?
米国GDP速報値発表(2019年4月26日)
米国GDP速報値の発表例を元に解説します。
GDPは国内の生産数を表す数値です。
例えば発表前にチャートがどう動くかを予想するとします。
前回のGDPは2.2%を記録してました。
予測値を見ると2.3%という予想が出ており、多くの人が上がると予想をします。
この例では最終的には落ち着いているものの、発表直後はレートが上がっていることがわかります。
経済指標では前回の値と予測値というのが判断材料の1つです。
予測値通りだったのか、前回と比べて上がったのか下がったのか?
これらの情報を収集したうえで、自分なりの動き方を決めておくことが重要です。
例えば、前回と数値が変わらなかったとしても、予測値を下回っていれば、次の期待を持てずに売りが多く発生することも考えられます。
判断が難しいようであれば、少し様子を見るのも手の1つでしょう。
FX初心者がチェックすべきおすすめの経済指標を紹介
ここまで経済指標がどういうものなのかを解説してきました。
では、ここからはFX初心者が見るべき重要な経済指標を紹介します。
FX初心者のうちはこれらをチェックし、慣れてきたら別の経済指標もチェックするようにしましょう。
米国の重要経済指標
米ドルはFXで特に取引量が多い通貨です。
最重要と言っても過言ではないので、優先的にチェックしましょう。
FOMC政策金利発表
FOMCは最も重要な経済指標です。
FXトレーダーであれば確実にチェックすべきです。
FOMC(連保公開市場委員会)は米国の中央銀行のFRB(連邦準備理事会)が定期的に開く会合のことです。
約6週間ごとに開催され、年に8回、2日間にかけて開催されます。
政策金利発表は極めて重要であり、金利が上がることは多く買われ、逆に下がれば多くの売りが発生します。
事前の予想値を比較し、期待通りかどうかでレートが動きます。
デフレ時には金利を下げ、インフレ時には金利を上げるなどで経済を調整することが狙いです。
FOMC議事録公表
政策金利発表も重要ですが、議事録の内容も重要な情報の1つです。
FOMCの開催から3週間後に議事録が公表されます。
議事録の内容でチャートが動くこともあるので、しっかりチェックしましょう。
雇用統計(非農業部門雇用者数、失業率)
FOMCと並ぶ重要な経済指標です。
アメリカの経済状況を非農業部門雇用者数と失業率から確認できます。
非農業部門雇用者数の数が増え、失業率が下がる程米国の経済状況が良くなっていることを示します。
日本の重要経済指標
日本人は円でペアを組むことがほとんどです。
ドル円のペアは世界的にも取引量が多いので、国内の経済指標も目を離せません。
日銀金融政策決定会合
日本の中央銀行、日本銀行が金融政策を決定するための会合です。
年に8回行われており、2日間開催されます。
決定事項は会合直後に発表され、議事録は例外を除き3営業後には公表されます。
予想値と結果、政策内容を比較し、判断します。
日本の金融政策がどういう方針なのかを知ることができるので、内容次第では円のレートが大きく動きます。
ユーロ圏の重要経済指標
ユーロはドルに継ぎ取引量が多いです。
日本でもユーロ円の通貨ペアを買う人はいるので、ユーロについてもぜひチェックしましょう。
ECB政策金利発表
ユーロ圏内の駐豪銀行であるある欧州中央銀の役員で構成されるECB政策理事会の政策金利発表です。
理事会は2週間ごとに開催されており、毎月1回目の理事会で政策金利が発表されます。
ユーロについてもドルや円との違いはなく、事前の予測値との比較が基本です。
FX初心者が見るべき経済指標まとめ
- 経済指標は情報収集をしてから予測する
- 米国の雇用統計とFROM政策金利、議事録発表は最重要経済指標
- 日銀金融政策、ECB政策金利もFXでは大きな影響を及ぼす