キングさん
ですが、タイミングを間違えると損失がどんどん膨らむので要注意。
ナンピンのタイミングは非常に難しく、初心者トレーダーはとくに注意が必要な売買手法ですよ。
この記事では、FXにおけるナンピンについて、計算方法やメリット・デメリットなどをご紹介します。
ドルコスト平均法やナンピンの適切なタイミングもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
- ナンピンとは、予想と反対の方向に相場が動いた場合に、ポジションをさらに追加で保有することで平均購入単価を下げる売買手法
- ナンピンのメリットは平均購入額が有利になり、相場の反転時にに利益を出しやすくなったり、不利な状況下でチャンスを狙ったりできること
- ナンピンのデメリットはロスカットの確率が高くなったり、相場が反転しない場合に損失が増えたりすること
- ナンピンは、一定の値幅の中で上がったり下がったりを繰り返すレンジ相場や、一時的な高騰・急落時に成功できる可能性が高い
- ナンピンしたとしても必ず損失を取り戻せるとは限らないので、損失が大きくなる前に損切りすべき
- ドルコスト平均法を使った積立FXができる国内FX会社はSBI FXトレードだけ!
ロスカットやポジションなど、わからない言葉がある場合は以下のページを参考になさってください。
初心者の方に向けた用語集のページです。

目次
ナンピンとは?ナンピン買い&ナンピン売りをわかりやすく解説!
なんだか難しそうだよね。
ナンピン買いやナンピン売りについて詳しく見てみましょう!
ナンピンとはポジションを持つ価格を有利にすること
予想と反対に相場が動いた場合に、同じポジションを追加して、買い値または売り値の平均値を有利にする手法がナンピンです。
FXでは、ナンピン買いとナンピン売りができます。
ナンピン買いとは、買いポジションを保有していて価格が下がった場合に、さらに買い増すことで、買い値の平均を下げる方法です。
一方、ナンピン売りとは売りポジションを保有していて価格が上がった場合に、さらに売りを増やすことで、売り値の平均を上げる方法をいいます。
買い値や売り値の平均値を有利にするってどういうことなんだろ?
このようにナンピンは、「難」を「平均」することから「難平(ナンピン)」と呼ばれています。
ナンピン買い、ナンピン売りをうまく使いこなして利益を伸ばしたいな!
- ナンピンとは相場が予想に反して動いたときにポジションを増やす手法のこと
- ナンピンには、ナンピン買い・ナンピン売りの2種類がある
ナンピンの計算式
とくに計算方法がややこしそう。
ですが、<strong”>計算方法は非常に簡単です。
つまり、「合計購入金額÷合計取引数量=平均購入金額」ということですね。
たとえば、相場の上昇を見込んでドルを買いポジションで保有したときに、相場が下落してしまったケースで考えてみましょう。
1回目の購入後に、以下の通り2度ナンピン買いをして合計3回に分けて購入したとします。
1回目:1ドル110円のときに100ドル購入
2回目:1ドル108円のときに100ドル購入
3回目:1ドル105円のときに100ドル購入
これらについて、それぞれの金額を算出し、合計してみると以下の通りになります。
1回目 :110円 x 100ドル=11,000円
2回目 :108円 x 100ドル=10,800円
3回目 :105円 x 100ドル=10,500円
合計購入金額:32,300円
上記の合計購入金額を、購入したドルの数で割れば、平均購入金額を算出できます。
購入したドルは、100ドル×3回なので合計300ドルです。
32,300円÷300ドル=約107.67円
合計購入金額÷合計取引数量=平均購入金額
この計算式から、1ドルあたり107.67円で購入したことになります。
つまり、レートが1ドル約107.67円になれば損失は0円になるということ。
これは、1ドルが約107.67円を超えれば利益が発生することを意味します。
これが、ナンピン買いのときの計算式です。
なんだか私でもナンピンで成功できる気がしてきたわ!
ナンピンは、こうやってかみ砕いてみてみると、とても簡単に計算できます。
そのためナンピンの特徴をしっかりと押さえておくことが大切です。
- ナンピンの計算式は以下
◆合計購入金額÷合計取引数量=平均購入金額
ナンピン買い・ナンピン売りのメリット
取引に役立てたいから、ナンピンのメリットを具体的に知りたいな。
ナンピンのメリットをわかりやすく教えてくれないかしら?
これらのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
- <strong”>相場の反転時に利益を出しやすい
- <strong”>不利な状況下でもチャンスを狙える
ナンピン買い・ナンピン売りのメリット①相場の反転時に利益を出しやすい
ナンピン買いやナンピン売りをすると、ポジションの平均を有利にできるので利益を出しやすくなります。
例えば、1ドル=110円の時に、100ドルを買いポジションで保有した場合で考えてみましょう。
1ドル110円×100ドル=11,000円
さらに、1ドル=110円から1ドル=108円に下落したタイミングで100ドルを追加で購入したとします。
1ドル108円×100ドル=10,800円
現在保有している通貨は、以下の表の通りです。
相場 | 購入通貨数 | 購入費用 |
---|---|---|
1ドル=110円 | 100ドル | 11,000円 |
1ドル=108円 | 100ドル | 10,800円 |
合計金額 | 21,800円 | |
平均取得単価 | 109円 |
このとき、購入費用の合計は、21,800円で、平均購入価格は1ドル=109円であることがわかります。
そのため、1ドル=109円のときに決済すれば損失がなくなり、109円を超えれば利益が発生します。
ナンピン買いをしたことで109円で利益を出せるようになったんだわ。
ナンピンをうまく使えば最初よりも利益を出せるじゃん。
購入単価の平均が低くなると、相場が反転したときに利益が出やすくなるというメリットがあるんです。
- 平均購入単価を有利にするナンピンは、相場が反転するとチャンスが広がる
ナンピンのメリット②不利な状況下でもチャンスを狙える
しかし、ナンピンを続けることで平均購入単価を下げながらチャンスを狙えることもメリットといえるでしょう。
それだけ利益にもつながりやすいともいえそうだわ。
相場が反転したときにチャンスを狙いやすくなることがナンピンのメリットなんです。
- 損失を確定する損切りとは異なり、ナンピンは不利な状況でも利益を狙える
ナンピン買い・ナンピン売りのデメリット
欠点を把握しておかないと損しちゃうかもしれないし。
ちゃんと勉強しておきたいわ。
これらのデメリットについても、紹介しますね!
- ロスカットの確率が高くなる
- 相場が反転しなければ損失が増える
ナンピン買い・ナンピン売りのデメリット①ロスカットの確率が高くなる
ナンピンするほど証拠金維持率が低くなるので、リスクが増えやすいんです。

ロスカットとは、FX会社が定める基準(必要証拠金)を下回ったときにすべてのポジションが強制決済される仕組みのこと。
ロスカットはトレーダーの資産を守るためにあるが、損失が膨らんでいるときに否応なしに決済されるので大きな損失を抱えてしまう。
ナンピンはトレンドに逆行する手法なので、含み損が増えてロスカットの確率が増えてしまうんです。
自分の意志とは関係なく損失を確定されちゃうロスカットは絶対避けたいわよね。
ロスカットと関連しているのですが、追加入金のお知らせ(マージンコール)が増えやすいことも把握しておきましょう。
証拠金維持率を上げるために資金を使いこんでしまう恐れがあるからです。
ロスカットや証拠金維持率については、こちらの記事で詳しくお伝えしているのであわせてご覧ください。

- ナンピンを続けるほど証拠金維持率が低くなるので、ロスカットのリスクが高まる
ナンピン買い・ナンピン売りのデメリット②相場が反転しなければ損失が増える
どんどん損失が膨らんでしまうので注意しなければいけません。
具体例としてナンピンを失敗してしまい、損失に繋がるケースを見てみましょう。
たとえば、相場の上昇を見込んで、1ドル=110円の時に、100ドルを買いポジションで保有した場合で考えてみます。
1ドル110円×100ドル=11,000円
ここで、1ドル=110円から1ドル=105円に下落したタイミングでさらに100ドルを追加で購入します。
1ドル105円×100ドル=10,500円
現在保有している通貨は、以下の表の通りです。
相場 | 購入通貨数 | 購入費用 |
---|---|---|
1ドル=110円 | 100ドル | 11,000円 |
1ドル=105円 | 100ドル | 10,500円 |
合計金額 | 21,500円 | |
平均取得単価 | 107.5円 |
このとき、購入費用の合計は、21,500円であることがわかります。
さらに相場が下落し、1ドル=100円になってしまったとしましょう。
1ドル100円×200ドル=20,000円
これによって、損失は21,500円ー20,000円=1,500円となります。
ナンピンしなければ、損失は11,000円ー10,000円=1,000円だったので、1.5倍も損失が増えてしまっています。
引くに引けなくなっちゃってロスカットされちゃいそう。
自分で損失を確定させるのって、なかなか難しいよね。
感情的にならず早めに損切りしないと、資産をすべて失ってしまうかもしれないので注意してください。
このように感情的になって損切りできない状況は、プロスペクト理論と呼ばれています。
FXで勝てない人は全体の95%といわれていますが、その原因のひとつがこのプロスペクト理論なのです。
プロスペクト理論やFXで勝てないとされる理由については、以下の記事でわかりやすくお伝えしていますので、ぜひご覧ください。

- 不利な状況でポジションを増やすナンピンは、相場が反転しないとどんどん損が重なる
ナンピン買い・ナンピン売りの適切なタイミングとは?
有効なシチュエーションを把握しときたいんだけど。
そこでナンピンに適切な状況についてお伝えしますね!
ナンピン買い・ナンピン売りの適切なタイミング①レンジ相場
ナンピン買い・ナンピン売りは、レンジ相場のタイミングを狙うと成功する可能性が高いといえます。
なぜならレンジ相場は一定の範囲で上下を繰り返す相場だから。
値動きが反転しやすいので、レンジ相場はナンピンに適した相場なのです。
だからレンジ相場に適してるんだ。
レンジ相場なら、値動きの反転が期待できるから利益を狙えるのも納得だわ。
トレンド相場でおすすめの取引方法は順張りです。
初心者の方にもっともおすすめのトレード法といえるので、まだ知らないという方は以下の記事でしっかりと押さえておきましょう!

- 一定の値幅で相場が反転するレンジ相場は、ナンピンで利益を狙いやすい
ナンピン買い・ナンピン売りの適切なタイミング②一時的な高騰・急落局面
ナンピン買いやナンピン売りは、明らかに買われすぎていたり売られすぎたりしていたりする局面で有効。
一時的な高騰や急落の場合、時間の経過とともに値動きが元通りになる可能性が高いからです。
短期的には下落局面であっても、長期的に見れば価格が上昇することが予測できる場合はナンピンで利益を狙えます。
相場の感覚が身に付いている人におすすめのやり方っぽいな。
長い目で見ればレートが元通りになっていくケースが多いみたいだし。
ここでもやはり重要なことは、相場が反転するかどうかということですね。
FX初心者でも、通貨の買われすぎや売られすぎはテクニカル分析を活用することである程度予測することができます。
以下の記事ではFX初心者の方に向けてテクニカル分析を解説しているので、あわせてご覧ください。

- 一時的な高騰や急落など、長期的に見て相場が反転することが予測できる場合はナンピンを使うと利益につなげやすい
ナンピン or 損切り → おすすめの選択肢とは?
でも不利な状況になったら損切りするのが基本じゃないの?
しっかりと損切りしながら最小限に被害を食い止める方がいいんじゃないかしら?
そこでナンピンと損切りのどちらを選択すべきか、考えてみましょう!
ナンピン買い・ナンピン売りより損切りすべき
その理由は、ナンピンはリスクが大きいから。
流れを読み間違えるとロスカットされる危険性もあるのでおすすめできないんです。
相場の流れを読む力が未熟な素人ほど、下手にナンピンするとヤバそうだな。
長期的に相場の反転する見込みがあるなら別だけど。
僕は資金に余裕がないから。
だからこそナンピンをしてリスクを増やすよりも、一度損切りをして冷静になることをおすすめします。
なお、どうしてもナンピンをしたい場合は抵抗線や指示線を参考にし、撤退ラインを決めておくようにしましょう。
抵抗線や指示線については下の記事で詳しくお伝えしているのでぜひご覧ください。

- 予想に反して不利になった場合は、損切りをして仕切りなおす方が良い
ナンピンの応用!ドルコスト平均法とは?
もう少し安全にナンピンの良さを活用できたらいいんだけどなぁ。
FX初心者の方にもわかりやすいよう、詳しくお伝えしますね!
ドルコスト平均法とは回数を分けて一定金額を買う方法
ドルコスト平均法とは、毎回同じ金額分の通貨を定期的に購入する方法のこと。
同じ金額ずつ購入することで相場が上昇しているときは少ししか購入せず、相場が下がったときは多く購入できる売買手法です。
ドルコスト平均法は分散して購入することでリスクを軽減できることが大きなメリット。
また、ドルコスト平均法を活用することで平均購入単価を下げる効果も期待できます。
長期的にコツコツと利益を狙いたい人にはドルコスト平均法がおすすめです。
一度に買わずに、あえて分散させて一定金額を買うってなんだかスマートだな。
大切な資金だからドルコスト平均法を使って手堅くいこうかな。
- ドルコスト平均法とは、購入のタイミングを分けながら一定額を買い増す方法
ドルコスト平均法が活用できるFX会社 = SBI FXトレード
出典:sbifxt.co.jp
具体的にはどうやって取引すればいいのかな?
国内のFX会社でドルコスト平均法を使った積立FXのサービスがあるのは、SBI FXトレードだけだからです。
SBI FXトレードでは、次の9つの通貨で取引することができます。
- USD(米ドル)
- GBP(英ポンド)
- AUD(豪ドル)
- NZD(NZドル)
- CAD(カナダドル)
- CNH(中国人民元)
- ZAR(南アランド)
- TRY(トルコリラ)
- HKD(香港ドル)
もちろん、スワップポイントも付与されるので金利が高いAUD(豪ドル)やNZD(NZドル)、TRY(トルコリラ)などでコツコツ利益を貯めたい人にもぴったりです。
また、SBI FXトレードでは、1通貨単位から取引ができるので、100円程度の少額からでも積立FXを始められます。
購入頻度は以下の3つから選べます。
- 毎日
- 毎週
- 毎月
SBI FXトレードについて詳しくお知りになりたい方は、以下の記事をお役立てください。
SBI FXトレードの評判やメリット、デメリットなどについてわかりやすくまとめています。

- ドルコスト平均法を使ってトレードできる国内FX会社はSBI FXトレードのみ
FXにおけるナンピンのメリット・デメリットのまとめ
最後にこの記事のおさらいをしましょう!
- ナンピンとは、予想と反対の方向に相場が動いた場合に、ポジションをさらに追加で保有することで平均購入単価を下げる売買手法
- ナンピンのメリットは平均購入額が有利になり、相場の反転時にに利益を出しやすくなったり、不利な状況下でチャンスを狙ったりできること
- ナンピンのデメリットはロスカットの確率が高くなったり、相場が反転しない場合に損失が増えたりすること
- ナンピンは、一定の値幅の中で上がったり下がったりを繰り返すレンジ相場や、一時的な高騰・急落時に成功できる可能性が高い
- ナンピンしたとしても必ず損失を取り戻せるとは限らないので、損失が大きくなる前に損切りすべき
- ドルコスト平均法を使った積立FXができる国内FX会社はSBI FXトレードだけ!
資金は十分にあるし。
ジャック先生、ありがとう!
ナンピンは、根拠をもって計画的にトレードするのであれば効果を期待できます。
ナンピン買い・ナンピン売りを検討する場合には、資金管理を徹底し、損切りのタイミングを決めるように注意しましょうね。
損切りのやり方がわからない方はこちらの記事をご覧ください。
損切りの設定方法や計算式など、初心者の方に向けてわかりやすく紹介しています。
