2018年大注目のICOプロジェクト「CROSS」。
特許技術を採用した鉄壁のウォレットや、分散型ハイブリッド取引所などを中心に新しい経済圏の創出を目指しています。
壮大なビジョンを掲げつつも着実に開発を進んでおり、いくつかのプロダクトはすでに基本版が完成しています。
2018年5月27日から6月1日にかけて行われたエアドロップでは、たったの6日間で1万6000人が参加。
現在はプライベートセールを実施中で、本格的な資金調達は7月開始を計画しています。
今回はCROSSの首脳チームに直接インタビューを敢行!
気になったことを思い切って投げかけてきました。
- CROSSをひとことでいうとどんなプロジェクト?
- CROSSのプロダクトと、現在の進捗は?
- 法人設立してるアゼルバイジャンってどんな国?
- 豪華すぎる運営メンバー、どうやって集まったの?
- 今後の展開は?
目次
お話をうかがったCROSSメンバー
中西 威人さん
15年以上の海外貿易経験を持ち、2016年には自社グループ企業との決済にBitcoinを導入。
サービス設計を得意としており、中古自動車部品関連のWEBサイトをわずか数ヶ月で日本最大に成⾧させた実績をもつ。
CROSSプロジェクトにおいても自らアーキテクト作成を担っている。
一般社団法人日本マイニング協会参与。
越境EC、輸入・輸出業を経て2016年、自社のECサイトへビットコイン決済を導入したことをきっかけに仮想通貨事業に参入。
第二のドバイといわれ発展著しい無類の親日国アゼルバイジャン共和国の国家機関、企業に対し、仮想通貨関連事業のアドバイス・普及に尽力している。
CROSSの原型となった日本最大級の仮想通貨コミュニティの運営者の一人。
世界の仮想通貨情報や人脈を用いて市場動向・ニュースを配信するのみならず、大学などとの連携による正しい知識の普及にも尽力している。
日本における女性FX投資家の第一人者。
「ボリ平」の愛称で知られ、TV出演や執筆、出版を数多く行っている。
CROSSでは専門分野であるマーケティングを中心に担当している。
CROSSってどんなプロジェクト?
ズバリ、ひとことでいうとCROSSとはどんなプロジェクトなんでしょうか。
あえて言うなら、「究極の物々交換プラットフォーム」でしょうか。
価値交換が行われる経済圏を作るという大きな目的とプラットフォームがあって、その上に取引所やウォレットなどのプロダクトが乗ってくるようなイメージ。
そのとおりです。
そして、そのプロダクトを中心にして広がるコミュニティから様々なオリジナルプロジェクトが生まれてくる、という構想を描いています。
軽く伺っただけでも、とても壮大で多岐にわたるプロジェクトですね。
いま現在の進捗でいうと、どの程度にあたるのでしょうか。
そうですね、ざっくりというとまだ始めの時期です。
ロードマップの最後までを100とすると5%-10%といったところでしょうか。
申し上げたとおり、物々交換のプラットフォームを完成させるのがCROSS最終形態です。
それまでの前段として様々なプロダクトの開発を行っていきます。
その第一段として開発しているのが「X wallet」です。
最初はERC20ベーストークンに対応したウォレットとしてリリースして、その後ビットコインへの対応などの機能を追加していく予定です。
聞くところによると、そのウォレットはもうほぼ完成しているとか?
そうなんです。
現在、AppStoreとGooglePlayStoreのアプリ審査中です。
リリース予定はまだ未定ですが、近いうちに配信できると思います。
もうそこまで進んでいるんですね!
特殊な暗号化技術を組み込んだウォレットということで、相当時間がかかるかと思っていました。
取引所(Value exchange market)も現在開発中と行った状態ですか?
設計、開発を今始めているところです。
年内のリリースを目指していますが、来年初頭になるかもしれないな、というところです。
- CROSSは「究極の物々交換プラットフォーム」を目指すプロジェクト
- 前段階としてウォレット、取引所などのプロダクトを作成中
- ウォレットはリリース間近!取引所は年内完成を目指す
CROSSのコアプロジェクト!取引所について聞いてみた
CROSSプロジェクトの目玉である取引所。
コンセプト設計や開発指揮を務める中西さんに、後日個別にお話を伺いました。
CROSSが開発している「Value Exchange Market」(以下、VEM)について詳しく教えてください!
「VEM(バリューエクスチェンジマーケット)」は、従来の中央集権型取引所と分散型取引所(DEX)の良いところをかけ合わせたハイブリッド型取引所です。
従来の中央集権型取引所は、利用者の資産や取引情報が一箇所に集約されるためハッカーの標的になりやすいという問題があります。
分散型取引所(DEX)は、中央管理者のかわりにブロックチェーン上で取引を行う取引所です。
資産や機密情報を分散管理するためハッキングのリスクが少なく、ブロックチェーンで記録しているため改ざんの危険性も低い反面、取引速度の遅さや通貨ペアの少なさというデメリットがあります。
VEMは取引の管理を中央集権的に行うことでDEXのデメリットを解消し、安全かつ高速な取引を実現します。
ハイブリッド型という画期的な仕組みになっているVEMですが、具体的にどんな特徴があるのでしょうか。
- セキュリティ技術
- 取引速度
- クロスチェーン技術
- リクイディ(流動性)プール
- サポート
- 取引所ライセンス
要約すると、VEMはセキュリティが担保された高機能ウォレット「X Wallet」をから仮想通貨の直接高速取引が可能で、リクイディ(取引の流動性)が世界中から集まる仕組みになっています。
「X Wallet」で資産を安全に保管して、そのままVEMを介してスムーズに取引できる、というイメージですね。
どのようなセキュリティ技術が採用されているんでしょうか。
この技術で分散化されたデータがハッキングによって流出したとしても、復号することは理論上ほぼ不可能です。
無価値なゴミデータにしかならず、改ざんの余地はありません。
まさに国家レベルのセキュリティといった感じですね。
また、VEMは通常のDEXと違い取引時にブロックチェーンを使用しません。
そのため仮想通貨のブロックチェーンの種類を問わず、ノードを読み込む必要もないのでFXのような高速取引が可能です。
スマートコントラクトを使用しないためガスも発生せず、手数料が抑えることができます。
手数料は、現時点で何%を考えていらっしゃいますか?
CROSSトークン(XCR)を手数料の支払いに使った場合、1年目は手数料を50%OFFにする予定です。
BinanceのBNBトークンのような仕組みですね!
流動性が向上するだけでなく、トークンにも価値が付きそうです。
中西さんの話によると、CROSSトークン(XCR)が他の取引所に上場する可能性も検討しているとのこと。
取引所発行のトークンが他の取引所に上場する事例はなく、実現すれば大きな話題になるかもしれません。
そうなんです。
取引所トークンとしての需要はもちろんですが、VEMのコンセプト自体がリクイディティ(流動性)を確保するものになっています。
「X wallet」が普及するほどVEMへの参加者が増えます。
さらに「X wallet」を他社にOEM提供し、OEM版の「X wallet」からもVEMのサーバーにアクセスできる状態にします。
このようなシステムで流動性を確保するとともに、安全安心な取引環境を世界中に普及させようと考えています。
OEM提供は流動性の向上とマネタイズを両立できる理想的な戦略ですね!
世界中に普及させるためには使いやすさが重要ですよね。
従来のDEXは初心者が使うにはやや難しいというイメージがありますが、その点はいかがですか?
VEMは最も簡単に取引ができる取引所を目指して開発しています。
VEMは「X wallet」から直接取引をするため、気軽に参加できます。
通常のDEXはサポートがありませんが、VEMは中央集権取引所と同じもしくはそれ以上のサポート体制を提供する予定です。
さらにVEMではKYCの登録、マネーロンダリングの防止を行います。
アゼルバイジャンの正式な取引所許可を取得しており、法律に準拠した形で運営を行います。
シンプルな動線、サポート体制、アゼルバイジャン政府のお墨付きなど、仮想通貨初心者でも安心して参加できそうですね。
中西さん直々にサービス設計に携わっていらっしゃるので、デザイン的にも相当使いやすいものになりそうです。
法定通貨の取り扱いも検討されていますか?
はい、検討しています。
アゼルバイジャンの財閥企業との合弁会社設立を予定しており、財閥企業のグループ会社の銀行と連携を進める予定です。
「レバレッジ」や「レンディング」、「積立投資」などの金融業界でお馴染みなサービスの提供も検討されていますか?
CROSSの開発チームは金融系出身者が多いので、既存金融サービスにある便利な機能を取り入れていこうと考えています。
ここまでくると、完全に既存の中央集権型取引所の上位互換ですね。。。
ちなみに、CROSSのプラットフォーム上では2種類のトークンが機能しますよね。
- XCR:VEMの基軸通貨
- VXCR:CROSSのコミュニティ「Guild」への参加券がついた投票トークン
トークンを分けたのはなぜですか?
分けた目的を簡単に説明すると、コミュニティを大きくするため、そして投資家への還元のためです。
VXCRトークンを持っている人は、CROSS自体や、Guildコミュニティから生まれる新しいICOにアドバイスを送る権利が得られます。
アドバイスを送ることで保有量に応じたボーナスを獲得することができます。
アドバイスによってサービスが良くなり、アドバイスをした人も報酬を受け取ることができる!というわけですね。
その場合はVXCR(実際にはトークン名は変わる)を追加購入することで、同量のプロジェクトトークンを獲得できます。
そして、それに対してのお礼ももちろんあります。
このような現実社会の仕組みを、インターネットを通じたコミュニティで実現させようというのがGuildコミュニティです。
VXCRとXCRを分けたのは、トークン設計を分けないとこのような仕組みが実現できなかったからです。
とても納得しました。
アドバイスという行為に対してトークンが支払われるのは、まさにCROSSの目指す「価値交換」そのものですね。
- 国際特許技術を採用した強固なセキュリティ
- ハイブリッド化による高速取引
- 初心者にも使いやすい設計とサポート体制
- 流動性とサービス向上を両立するトークン設計
CROSSプロジェクトはどうやって立ち上がったの?
特許技術を盛り込んだプロダクトや開発者、豪華なコンソーシアムメンバーなど様々な魅力があるCROSSのプロジェクト。
どのような経緯で今に至ったのでしょうか。
そもそもは中西が始めた「THE 仮想通貨実践会」というFacebookコミュニティがきっかけです。
私はメンバー数が70-80人の時に参加し、柿沼ともそこで出会いました。
オフ会などで交流が増え、規模も大きくなってきました。
矢澤とは去年、ヴィタリック(イーサリアムの開発者)が来日したイベントで初めてお会いしました。
矢澤さんはFXのプロですが、すでに仮想通貨にも注目していらしたんですね!
2013-4年ぐらいからでしょうか。
専業になって暇になったので、いまで言うエアドロップのようなイベントにゲーム感覚で参加していました。
そのうち圧倒的なボラティリティに興味を抱き、本格的に参入しました。
最初の1年ぐらいはFX仲間にもビットコインを買っていることを隠していました。
やっぱり怪しいイメージがありましたからね。
CROSSプロジェクトが立ち上がったきっかけは、矢澤が仮想通貨メディアの編集をすることになり、私と中西に相談をしてくれたことでした。
話をしているうちに、自分たちでICOをしたらいいのではということになり、柿沼も加わってくれたような流れです。
「ICOをやるとしたら、どんなプロジェクトをしたい?」というような雑談はそれまでもコミュニティ内でよくしていました。
それが去年の9月ぐらいで、その時中西が出した企画がいまのCROSSの原型です。
そのビジョンを実現するならこれがいるよね、これもいるよね、ということで取引所やウォレットなどのプロダクトの構想が固まってきました。
開発者の方もコミュニティの中にいらっしゃったんですか?
いました。
プロジェクトが進むなかで加わったり、離脱したりがありながら今のチームが固まってきました。
豪華なコンソーシアムメンバーの方々も、もともとコミュニティの参加者だったんですか?
もともといらっしゃった方もいますし、事業を進める中で引き合わせていただいた方もいます。
GMOペイメントゲートウェイの創業者・工藤さんとは昨年個人的にご一緒する機会があり、その際CROSSのことをお伝えしました。
CROSSのビジョンや「X Wallet」の構想をプレゼンしたところ賛同していただき、電子割符の技術をご紹介いただきました。
最初からすべてがあったわけではなく、動き続ける中で積み重ねてきたものなんですね!
しかも、超一流の人物が参画したくなるほどの魅力があったということですね。
本当にそのとおりです。
我ながら幸運が続いているなと思いますし、続けてきてよかったな、と素直に思います。
ホワイトペーパーに記載されている沖縄県伊良部島のプロジェクトもそのようなきっかけなのでしょうか。
CROSSに投資をしてくださっている沖縄の不動産屋の社長さんから、土地を有効活用したいとご依頼いただいたのがきっかけです。
沖縄にある2万平方メートルの土地をトークン化し、リゾート地としてCROSSプラットフォーム上で販売する予定です。
近隣の空港が国際空港化されることが決まり、その区画の地価は1年で5倍ほどに急騰しています。
仮想通貨以外のリアルな体験もプラットフォームに盛り込んでいくんですね。
土地のトークン化というのはとても興味深いですが、法律的な面は大丈夫ですか?
法律はこれから整備されていく段階ですが、基本的にはイノベーションを阻害する方向性にはならない、と考えています。
国内の土地なので国内で実施できるのが理想ですが、もし法制面で規制の方に傾くのであれば海外で展開しようと考えています。
バランスを見つつ展開していきます。
いずれにせよホワイトペーパーには「やりたいこと」ではなく「実施が決まっていること」しか記載していませんので、ご安心ください!
- Facebookの投資コミュニティが原点
- プロジェクトへの賛同者も増え、事業がスケールアップ
- 沖縄のプロジェクトも進行中!
法人設立にアゼルバイジャンを選んだ理由は?
日本人にあまり馴染みのないアゼルバイジャンで法人登記をされていますよね。
経緯やメリットを教えていただけますか?
アゼルバイジャンに行ったきっかけはマイニングです。
マイニングをしようと思って中国をはじめ各地へ視察に行き、条件を比較しました。
その中で電気代が安く(最大7円 / 1Kwh)、税金が安いという条件が揃えたアゼルバイジャンを見つけました。
アゼルバイジャンの人と環境が良かったことで、ここをビジネスの拠点にしようと決めました。
CROSSと並行してマイニング事業も進めていく予定です。
アゼルバイジャンのマイニング技術はまだ発展途上で、日本のテクノロジーが貢献できる部分がたくさんあります。
日本の東証一部上場企業と連携してマイニング製品を納品する計画を進めています。
現在は契約を詰めている段階なので、それがまとまればIRとして発表していきます!
マイニングの事業はCROSSのホワイトペーパーには載っていませんが、派生したビジネスとして展開させていくつもりです。
宇原さんがマイニング事業の環境として選んだ場所が、CROSSのビジネスにも適していたんですね。
私はアゼルバイジャンに移住する予定ですし、とても親日でビジネスの可能性も大きい国だと思います。
これから新しく事業を始めたい方にはおすすめです。
ICO全体についての今後の流れはどうりそう?
これからICOを実施したい!という人にとっては今後どんな状況になっていきそうでしょうか。
そのあたりは、事情に詳しい矢澤からお願いしましょうか。
取引所のケースでは金融庁が厳しく締めすぎたことで、みなし業者が撤退して、日本円が海外に行ってしまいました。
なので、ICOに関してはある一定の規制をつくりつつ、実施できる環境を整えていく可能性が高いと思っています。
マネックス、SBIなどの大企業がICOを伸ばして行く方針を打ち出しています。
そのような企業ビジョンがあるところがICOを実施できる環境は保たれそうです。
ただし、いまのICOに比べるとIPOに近いイメージにはなると思います。
CROSSのようにコミュニティの中から生まれたり、といった事例は少なくなるかもしれません。
個人的にはクラウドファンディングのようなイメージで育てていってほしいと願っています。
そのあたりを何とかするのが2018年の課題かなと感じています。
金融庁が門戸を開いてくれないと、プレイヤーは国内での実施を避けてしまいますよね。
ゲームや保険などのように親和性の高い業界も多く、産業的には今後も発展していきそうなだけに、そこが最大のネックですね。
そういった課題を解決するために、CROSSが提供するコミュニティ「Guild」でプロジェクトが生まれやすい環境を作りたいと思っています。
ICOをやりたい人や企業がCROSSのインフラを使って開発すれば、私達の持つウォレットやプロダクトへのアドバイス、リスティング、コミュニティなどのリソースを活用できます。
そうした環境を作るために、60億円の資金調達が必要なんです。
ウォレットや取引所などのプロダクトに加えて、インキュベーション施設などを含むインフラを形成するとなるとその規模の調達が必要です。
CROSSがパイオニアになり、みんなで共創する世界を作っていかれるんですね!
- ICOの法整備が進み、ハードルが上がりそう
- 国内実施はIPO的な基準が設けられる?
- CROSSは新しいICOプロジェクトの受け皿に!
調達の進捗や今後の予定は?
60億円の調達を計画しているというお話が出ましたが、現在の進捗はいかがでしょうか?
現在はまだプライベートセール中のため、本格的な調達はまだこれからです。
年末から年明けにかけて、プライベートセールを知っていただいた方などから合計4億円を調達しています。
5月末に実施したAirdropでは2万人を超える方が登録してくださったのですが、まだそちらにセールスは掛けていません。
ICOのダッシュボードも自分たちで開発していますので、フルマーケティングを掛ける前にテストと修正を繰り返しています。
本格的にトークンセールを開始する前にしてはかなり順調な進捗ですね。
ICOでいうとまだ初期段階、今が一番お得なタイミングということですね!
プライベートセールのフェーズAにあたる今が一番条件がいいので、間違いなく買い時です!
フェーズBのタイミングではフルマーケティングを掛けて行きますので、パブリックセールが始まる前に調達が完了してしまう可能性もあります。
プライベートセールのフェーズAは6月30日まで開催中ということでしたね。
ICOに参加したい人はお早めに、という感じですね!
- STEP.1プライベートセールA5/20-6/30
- STEP.2プライベートセールB7/1-8/10
- STEP.3Aggerate8/11-8/17
- STEP.4プレセール未定
- STEP.5一般セール未定
CROSS インタビューのまとめ
コミュニティから始まったCROSSのICO。
壮大なビジョンの実現に向け、魅力的なウォレットや取引所などの開発がしっかりと進んでいます。
国内のICO実施希望者にとっても注目の存在です。
現在は「資本主義」から「価値主義」への過渡期と見る声もあります。
価値交換を意識したCROSSこそ、価値主義時代のインフラにふさわしいモデルと言えるかもしれません。
今後のCROSSの展開から目が離せません。