ビットコインETFって何?
ETFで仮想通貨の今後の動きが変わるっていうけれど、どうなるの?
仮想通貨市場に大きな影響を与えると言われているビットコインETFはこれまでに何度も承認申請が行われていますが、なかなか承認に至らず今日に至っています。
ビットコインETFの動向をしっかりチェックしておくことが、仮想通貨市場全体の将来性を見極める際にも重要なポイントです。
そこで今回は、ビットコインETFとは何か、承認に至らない理由として懸念される問題点とは何か、結局のところいつ承認される可能性があるのかなどをわかりやすく解説します。
この記事を最後まで読んでいただければ、ビットコインETFの動向を把握できて仮想通貨市場がどう動くかを見極められるようになります!
- ビットコインETFとは証券会社がビットコインを取り扱えるようになること
- 承認されれば、安心してビットコインを購入できるようになり価格も上昇するかも
- ただし、急上昇やアルトコインの上昇があるかは分からない
- ETFが気になる人は、ビットコインを今のうち購入しつつ情報をチェックしよう
目次
ビットコインETFとは何か
ビットコインETFとは、ビットコインを投資対象とする上場投資信託のことです。
現在日本国内では、ビットコインをはじめとした仮想通貨取引を行うには、金融庁から認可を受けた仮想通貨交換業者を利用する決まりになっています。
海外でもビットコインなどの仮想通貨取引は、仮想通貨取引所を利用して取引を行うのが基本です。
現状では国内・海外を問わずに仮想通貨取引所でしか取引できませんが、ビットコインETFが承認されると仮想通貨取引所だけでなく証券会社でも取引できるようになります。
その結果、ビットコインだけでなく仮想通貨全体の価格相場にも大きな影響を与えると考えられるため、ビットコインなどの仮想通貨への投資を検討している人は今後の動向をチェックしておくことをおすすめします。
しかし、これまでに何度もビットコインETFの実現を求めてアメリカの証券取引委員会(SEC)に承認申請が出されていますが承認に至っていません。
ビットコインETFが承認されない理由
ビットコインETFがなかなか承認されないのは、ビットコインの価格変動がかなり激しいことに理由があります。
そもそもETFとは、ある資産に対して連動する運用をリアルタイムで行うものなので、ビットコインETFの場合はビットコインの値動きに連動して運用します。
ビットコインなどの仮想通貨はもともと価格変動が激しいものですが、裏には価格操作などの詐欺行為が絡んでいるのではないかと疑われている部分があり、
不正行為を取り締まる明確な制度が確立していないことも問題視されているため、なかなか承認に至らないのが実情です。
現実的には、ビットコインETFの承認は厳しいのではないかと言われていますが、仮に承認が決まった場合はメリットだけでなくデメリットになる部分もあるので確認しておきましょう。
ビットコインETFが承認されたらどうなる?メリットとデメリット
ビットコインETFの承認が決まって証券取引所に上場すると、仮想通貨市場全体にさまざまな影響が出るのではないかと考えられます。
メリットばかりなら喜ばしいことですが、残念ながらデメリットになる内容も少なからずあるので、どのような変化が予想されるのか確認しましょう。
メリット・機関投資家が参入して価格上昇が見込める
ビットコインETFの上場決定するということは、ビットコインが正式に金融商品として認められることになります。
今までは「仮想通貨ってなんだか胡散臭くて手を出せない」と感じていた個人投資家も、ビットコインに対する価値を見出して投資を検討する機会も多くなるでしょう。
特に影響が大きいと考えられるのが、機関投資家の参入です。
金融機関や保険会社などの機関投資家は多額の資金を用いて資産運用を行っていますが、ビットコインに価値を見出して投資するようになると、流通量が増えて市場が賑わいます。
機関投資家の参入により流通量が増えて需要が増えることでビットコインの価格が上がり、ビットコインの動きに合わせてアルトコインの価格も上がることが予想できます。
その結果、仮想通貨市場全体の取引量が増えて価格相場が底上げされるのではないかと考えられます。
メリット・信頼性のある取引所が管理する
ビットコインなどの仮想通貨取引で注意しなければいけないのは、ハッキングリスクです。
これまでにもハッカーが仮想通貨取引所から多額の仮想通貨を盗み出す事件が何例も発生しており、仮想通貨の信頼性を大きく損なう原因にもなっていました。
仮想通貨取引所ではしっかりセキュリティ対策を行っていると考えられますが、どうしても管理体制が甘い部分があったためハッキング事件に繋がっています。
ビットコインETFにより、証券取引所がビットコインを取り扱うようになると、ハッキングリスクの低減が期待できるメリットも考えられます。
経済の流れを円滑にする中心的な役割を担う証券取引所だからこそ、安全で公平な取引を行う環境を用意しているため、セキュリティシステムも万全を期しています。
ビットコインETFが実現して信頼性の高い証券取引所で取引ができるようになれば、多くの投資家も安心してビットコインを取引できるようになります。
メリット・税制面で有利になる可能性
2018年現在、日本では通常のビットコイン取引で得た利益は雑所得とみなされており、仮想通貨以外の所得と合算した金額に対して税率が変わる総合課税が適用されています。
所得税については累進課税が適用されるため、仮想通貨で得た利益が多くなるほど税率が高くなり、所得税だけで最大45%もの税金が課税されます。
仮想通貨取引で大きな利益を得てもぬか喜びできないのは、あまりにも税率が高すぎるためです。
株や投資信託で得た売却益は譲渡所得、外国為替証拠金取引(FX)で得た利益は雑所得になりますが、いずれも他の所得とは分けて考える申告分離課税が適用されるため、税率は一律で約20%と全く違う扱いになっています。
ビットコインETFが上場した場合「上場投資信託」なので、譲渡所得とみなされて申告分離課税が適用され、一律20%程度になると考えられます。
デメリット・ビットコインETFが承認されても相場がすぐに高騰するとはいえない
ビットコインETFが決まったら価格が上がるから、今のうちにたくさん買っておけば億り人になれる!と焦って行動しないようにしましょう。
まだ申請している段階でも期待されているビットコインETFの上場が決まれば、多くの人の注目を集めることは間違いありません。
しかし、ビットコインETFが決まったらすぐに価格相場に反映されて、爆発的にビットコインの価格が上がるとは言い切れません。
一時期は1BTC=約230万円まで高騰したビットコインですが、2018年11月末の段階では1BTC=約50万円なのです。
よほど需要が集中すると以前のような価格に高騰するかもしれませんが、まずは様子見をする投資家も少なくないでしょう。
ビットコインETFが決まったらすぐに価格が爆発的に上がるとは言い切れないため、冷静に行動することをおすすめします。
デメリット・ビットコインへの人気が集中する可能性も
ビットコインETFの決定に伴いビットコインの需要が高まって価格が上がれば、アルトコインも追随して価格が上がるだろうとも考えられますが、そう上手くいかない場合もあります。
ビットコインに人気が集中してアルトコインの流通量が少なくなって価格相場も下落するのではないかとも考えられます。
現在は数え切れないほどのアルトコインが存在していますが、流通量が少なくて価値もほとんどないアルトコインは淘汰されていくのではないかとの見方もあります。
ビットコインETFの上場に合わせてアルトコインへの投資も検討している方は、このような注意点もあることを覚えておきましょう。
ビットコインETFの承認が決まる可能性はある?いつになるのか
ビットコインETFの承認される可能性は本当にあるのか、承認されるならいつになるのか・・・については誰もが気になるところですよね。
これまでに何度も承認申請を出しては却下されており、2018年11月末現在では承認申請審査が行われている段階です。
アメリカのSECが2018年9月にビットコインETFの承認申請審査を始めたと公式に発表した際に
「可否判断は2018年12月末の予定で、場合によっては2019年2月末に延期される可能性もある」
としています。
つまり、最長で考えても2019年2月末までにはビットコインETFの上場可否が決まる見込みです。
ビットコインETF承認申請審査中のSEC関係者による最新の発言
SECで行われている承認申請審査がどこまで進んでいるのか公式に発表されていませんが、SECの関係者が発言した内容は意見が分かれているように感じられます。
2018年11月24日はSECのコミッショナーであるヘスター・パース氏は、個人的な意見として前置きしつつ「仮想通貨ベースの商品の可能性は大いにある」と発言した一方で、
2018年11月27日にはSECのクレイトン委員長が、「価格操作や窃盗の対象になる懸念があり投資家保護の観点から承認の可能性は低い」と発言しました。
果たして、現在承認申請が出されているビットコインETFの結果はどうなるのか、動向を見守る必要がありそうです。
ビットコインETFの上場が決まったらどんな影響がある?
ビットコインETFが2019年2月末までに上場が決まったと仮定すると、時期のズレは生じる可能性はありますがビットコインやアルトコインの価格相場に何らかの影響を与えるのは間違いないでしょう。
ビットコインETFが決まった段階で慌ててビットコインやアルトコインを買い漁るのはおすすめできませんが、価格変動が見られたらいち早く対応できるように、情報収集をしておく必要はあります。
Twitterや仮想通貨関連ニュースなどでSECが公式に発表する内容はもちろん、SEC関係者の発言などにも目を配りながら、ビットコインETFの動きに注視しましょう。
ビットコインETFの動きは要チェック!今のうちに準備を整えよう
ビットコインETFの承認が決定した場合、ビットコインなどの仮想通貨市場に大きな変化がもたらされること考えられます。
動向をチェックしておき、何か動きがあればすぐに対応できるように準備を整えておくことをおすすめします。
取引量が集中すると仮想通貨取引所の利用を制限される場合も想定されるので、不測の事態に備えて複数の仮想通貨取引所の口座開設をしておきましょう。
口座開設はインターネット上ですぐに申込みできますが、本人確認手続きに時間を要してすぐに取引できない可能性があるため、早めに準備することをおすすめします!