国内大手取引所のbitFlyerとCoincheckが、不正にあった際の補償を開始しました。
2社で内容が違うので、簡単にまとめてみます。
bitFlyerの補償
- アカウントがトレードクラス
- 2段階認証設定済み
この条件を満たすユーザーが対象です。
三井住友海上火災保険株式会社と保険契約を結んでいます。
補償金の内容
補償対象者に対して、以下の金額を上限としてメールアドレス・パスワード等の盗取による不正な
日本円出金に伴う被害額に対する補償金を支払います。
不正な日本円出金が発生した時点で
- 預り資産合計が円換算で100万円を超える:上限500万円
- 上記以外:10万円
の補償となっています。
要は不正にログインされて、そこから自分以外の銀行口座に出金された場合は補償金を支払いますよ、という内容ですね。
最大500万円補償されるのは良いのですが、問題点は「不正な”日本円出金”に伴う」という部分。仮想通貨で出金された場合は対象外と思われます。
仮想通貨の取引所ですので、そこを補償しないとあまり意味がないですよね…。
日本円で出金すると足がつきやすいので、やる人はあんまりいないかも。
とはいえ、何の補償もないのと比べれば天と地ほどの差がありますので、今後は仮想通貨の送金も補償する制度が登場することに期待したいですね。
Coincheckの補償
こちらは「不正ログインにかかる損失補償」です。
東京海上日動と提携しているようです。
補償対象は、「Coincheck」のユーザーアカウントに不正ログインされたことによってユーザーが被る、いわゆる「なりすまし」による損害です。なりすましによる損害については、1回の請求で最大100万円を補償額と致します。
こちらも2段階認証を設定しているユーザーが対象ですが、bitFlyerと違うところは日本円出金に限っていないという点です。
不正ログインされたあとに行われた損害ということですので、日本円の出金でも仮想通貨の出金でも対象であると思われます。
限度額は100万円でbitFlyerに比べると少ないですが、安心度はこちらのほうが高いですね。
2段階認証は必ず設定しよう
どちらにも共通しているのは、2段階認証を設定しているユーザーが対象ということです。
つまり、「2段階認証を設定していないユーザーは盗まれても知らないよ」ということです。
簡単に設定できる最低限のセキュリティですので、必ず設定しておきましょう。
ビットコインは自己責任|仮想通貨取引所は2段階認証(2FA)を必ず設定しよう
これまでよりも安心して取引所を利用できるようになりましたが、ハッキングや破綻のリスクがなくなったわけではありません。
補償には上限がありますし、大金をひとつの取引所に預けておくべきではないですね。
複数の取引所を利用したり、ウォレットで管理して資産は分散させておきましょう。
参考 ビットコインの始め方、基礎知識のまとめ