アルトコインはビットコインよりも値動きが激しく、タイミングさえ良ければ大きな利益を得ることができる仮想通貨です。
2018年に入り、市場価格は低調気味ですが、これは過去に何度も繰り返している現象で、2014年〜2015年にも1年以上、市場が低調気味の時期がありました。
だからこそ、長期的な目線でいくつかのアルトコインに投資するのも悪くないかも知れません。
実際に、一定の割合を決めて投資資産の一部をビットコインで持っておき、残りの資産をアルトコインに投資している投資家もいます。
「人気のアルトコインに投資したい!」と思っている方も多いことでしょう。
せっかくなら「なるべく手数料の安い取引所で取引したい!」と思いませんか?
そこで、この記事では、国内の仮想通貨取引所におけるアルトコインの取引手数料や入出金手数料、さらにはレバレッジ手数料やおすすめの取引所について、網羅的に解説していきます。
- アルトコイン取引にかかる手数料はほとんどの取引所で無料
- 国内でアルトコインのレバレッジ取引ができるのは3ヶ所のみ!
- アルトコイン取引におすすめの取引所は「BITPoint」「GMOコイン」「DMM Bitcoin」「Liquid」
日本で取引できるアルトコインは?
まずは日本で取引できるアルトコインの銘柄を整理しておきましょう。
国内の仮想通貨取引所で取引可能なアルトコインは以下の9種類です。
- イーサリアム(ETH)
- リップル(XRP)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- ライトコイン(LTC)
- イーサリアムクラシック(ETC)
- ネム(XEM)
- リスク(LISK)
- キャッシュ(QASH)
- モナコイン(MONA)
なお、厳密には以下の10種類のトークンも取引できますが、取引量はあまり多くありません
- カウンターパーティー(XCP)
- ビットクリスタル(BCY)
- ザイフトークン(ZAIF)
- フィスココイン(FSCC)
- カイカコイン(CICC)
- ネクスコイン(NCXC)
- ぺぺキャッシュ(PEPECASH)
- SJCX
- COMSA/ETH
- COMSA/XEM
それでは、まずはアルトコインの手数料について見ていきましょう。
アルトコインの手数料【比較】
まず、アルトコインにかかる手数料は大きく分けて以下の3種類です。
- アルトコインの取引手数料【現物】
- アルトコインのレバレッジ手数料【FX】
- アルトコインの入金・出金手数料
現物取引とは?
現物取引とは、仮想通貨そのものを取引することです。
現物取引には、「取引所方式」と「販売所方式」という2つのスタイルがあります。
「取引所方式」とは、ユーザー同士が仮想通貨を取引するスタイルで、以下のような取引注文が表示される掲示板上の売り(買い)注文価格と数量を見ながら取引を行います。
出典: https://zaif.jp/trade_btc_jpy
「販売所方式」とは、取引所とユーザーが仮想通貨を売買するスタイルのことです。
取引所方式とは異なり、仮想通貨の価格が明示的に表示されており、よほど大口の取引ではない限り、即時売買が可能ですが、この方式にはあらかじめ定められたスプレッドが存在します。
スプレッドとは、同時刻における売値と買値の差額のことで、一般的に販売所方式では各取引所の運営会社によって設定された率だけ、スプレッドがあるのです。
したがって、販売所方式では仮想通貨の売買がすぐに成立する一方、ユーザーにとって不利なレートでの取引となることが少なくありません。
例えば、以下は実際にある時点のビットコインのスプレッドを表していますが、なんと約7万円もの開きがあります。
出典: https://zaif.jp/instant_exchange_btc_jpy/1
このスプレッドは明示的では無いものの、ユーザーにとっては実質的な負担となっているため、隠れた手数料のように捉えられることが多いです。
ただ、スプレッドは仮想通貨市場の状況によって変動するため、販売所で仮想通貨を取引する際には確認する必要があるといえるでしょう。
レバレッジ取引とは?
レバレッジ取引(FX取引)とは、取引所に一定の証拠金を担保として預けることで、取引所ごとに定められた所定の倍率分だけ、証拠金以上の金額を取引できる取引方法を指します。
例えば、レバレッジ20倍の取引所の場合、10万円の証拠金で最大200万円分の取引が可能になります。
なお、国内の仮想通貨取引所では、アルトコインのレバレッジ取引は最大25倍です。
アルトコインの取引手数料【現物】
結論から記すと、アルトコイン現物取引手数料はほぼすべての取引所で無料です。
先述の通り、販売所方式の場合はスプレッドが存在するので、これが実質的な手数料となります。
しかし、取引所方式で取引をする限り、基本的には手数料の心配はいりません。
こうなると、アルトコインの取引所を選ぶ基準となるのは、どれだけ多くのアルトコインを扱っているのか?という点になるのではないでしょうか?
2018年11月3日現在、取り扱っているアルトコインの種類が多い取引所トップ3は以下の通りです(以下の表はビットコインを含みます)。
取引所名 | 種類数 | 銘柄 |
---|---|---|
1位:bitFlyer(ビットフライヤー) | 7種類 | ビットコイン(BTC) ビットコインキャッシュ(BCH) イーサリアム(ETH) イーサリアムクラシック(ETC) ライトコイン(LTC) モナコイン(MONA) リスク(LISK) |
2位:BitTrade(ビットトレード) | 6種類 | ビットコイン(BTC) ビットコインキャッシュ(BCH) イーサリアム(ETH) ライトコイン(LTC) リップル(XRP) モナコイン(MONA) |
3位:bitbank(ビットバンク) | 5種類 | ビットコイン(BTC) ビットコインキャッシュ(BCH) イーサリアム(ETH) ライトコイン(LTC) モナコイン(MONA) |
3位:BITPoint(ビットポイント) | 5種類 | ビットコイン(BTC) ビットコインキャッシュ(BCH) イーサリアム(ETH) リップル(XRP) キャッシュ(QASH) |
3位:Liquid(リキッド) | 5種類 | ビットコイン(BTC) ビットコインキャッシュ(BCH) イーサリアム(ETH) リップル(XRP) キャッシュ(QASH) |
3位:GMOコイン | 5種類 | ビットコイン(BTC) ビットコインキャッシュ(BCH) イーサリアム(ETH) ライトコイン(LTC) リップル(XRP) |
3位:Zaif(ザイフ) ※新規登録停止中 | 5種類 | ビットコイン(BTC) ビットコインキャッシュ(BCH) イーサリアム(ETH) モナコイン(MONA) ネム(XEM) |
これだけ見ると、bitFlyerかBitTradeを利用したくなります。
しかし、残念ながらこの2つの取引所は、取引手数料がかかってしまうのです。
つまり、実質的には3位の取引所の中から取引したい銘柄やその他のサービスに応じて選ぶことになるでしょう。
ビットコインキャッシュやイーサリアム、リップルやライトコインのようなメジャーなアルトコインはほとんどの取引所で取引可能です。
一方で、モナコインはbitbankとZaifのみ、ネムとキャッシュはそれぞれZaifとLiquidでしか取扱いがありません。
したがって、取引可能なアルトコイン銘柄によって3位の取引所の中から選ぶのが良さそうです。
なお、リスクとイーサリアムクラシックに限っては、国内で現物取引ができるのはbitFlyerだけなので、これらの銘柄を取引したい場合は取引手数料のかかるbitFlyerを選ぶしかありません。
取引所方式には注文方法が2つあります。価格を指定して注文する「指値注文」(Maker注文)と価格を指定せずに注文する「成行注文」(Taker注文)です。
3位の取引所のうち、GMOコインとZaifは、指値注文の手数料は0%ですが、成行注文には0.1〜0.3%程度の手数料が発生するので注意してください。
アルトコインのレバレッジ手数料【FX】
まず、前提として国内の仮想通貨取引所でアルトコインのレバレッジ取引ができるのは以下の3ヶ所しかありません。
- GMOコイン
- DMM Bitcoin
- Liquid
そして、各取引所が扱っているレバレッジ取引可能な銘柄は以下の通りです。
取引所名 | 銘柄 | レバレッジ倍率 | 手数料 |
---|---|---|---|
DMM Bitcoin | ビットコイン(BTC) イーサリアム(ETH) ビットコインキャッシュ(ETC) ライトコイン(LTC) リップル(XRP) ネム(XEM) イーサリアムクラシック(ETC) | 5倍 | 取引手数料:無料 レバレッジ手数料:0.04%/日 |
GMOコイン | ビットコイン(BTC) イーサリアム(ETH) ビットコインキャッシュ(ETC) ライトコイン(LTC) リップル(XRP) | 5倍 | 取引手数料:無料 レバレッジ手数料:0.04%/日 |
Liquid | ビットコイン(BTC) イーサリアム(ETH) リップル(XRP) | 2倍 4倍 5倍 10倍 25倍 | 取引手数料:無料 レバレッジ手数料:0.025%/日 |
上記の表を見ると、多くの銘柄をレバレッジ取引したい場合は、GMOコインかDMM Bitcoinを選んだ方が良いでしょう。
特に、ネムとイーサリアムクラシックのレバレッジ取引ができるのは現時点ではDMM Bitcoinしかありません。
また、より高い倍率のレバレッジ取引を行いたい場合はLiquidの利用がおすすめです。
その上、Liquidはレバレッジ手数料も他の2つの取引所に比べて低く抑えられています。
- レバレッジ手数料とは?
建玉(たてぎょく)を翌営業日(休日含む)に持ち越した場合に発生する手数料のこと。ポジション管理料や建玉管理料と表現されることもある。 - 建玉(たてぎょく)とは?
取引所で約定(やくじょう、売買取引が成立すること)した取引のうち、未決済で残っている注文のこと。
アルトコインの入金・出金手数料
アルトコインの入出金手数料をまとめていきます。
まず、以下の取引所はアルトコインの入金・出金ともに無料なので、頻繁に取引所と外部で仮想通貨をやり取りする方は、上記の3つの取引所には登録しておいたほうが良いでしょう。
- BITPoint
- GMOコイン(入金時マイナーに支払う送金手数料は別途必要)
- DMM Bitcoin(入金時マイナーに支払う送金手数料は別途必要)
ここで注目すべき点は、BITPointが仮想通貨の入出金ともに完全に無料だという点です。
一般的に仮想通貨を送金するには、取引の安全性を保障するための作業を担っているマイナー(採掘者)に手数料を支払う必要があります。
多くの取引所では、仮想通貨出金の際にマイナーへの手数料+アルファ分の手数料がかかるのが現状です。
しかし、上記の取引所では出金時のマイナーへの手数料が必要ありません。
ただし、GMOコインとDMM Bitcoinについては、外部からの仮想通貨入金時には、他の取引所と同様、マイナーへの手数料を支払う必要があります。
したがって、やはり仮想通貨の入出金に関しては、BITPointの優位性が際立っているといえるでしょう。
なお、上記以外の取引所でも入金時にはマイナーへの手数料以外は発生しません。
しかし、仮想通貨の出金時に日本円換算で数十円〜数百円の送金手数料が発生するので、利用の際には重文に確認してください。
おすすめのアルトコイン取引所4選!
さて、最後にここまで見てきた結果からおすすめの取引所をランキング形式で紹介していきましょう。
この記事ではアルトコインを手数料という観点で紹介しているので、おすすめの取引所もあくまで同様の視点で紹介しています。
おすすめ①:アルトコインの手数料が完全無料な「BITPoint」(ビットポイント)
出典: https://www.bitpoint.co.jp/
アルトコインの取引手数料と入出金手数料がすべて無料なBITPointは、アルトコイン取引を行う上では外せません。
取引できるアルトコインもビットコインキャッシュ、イーサリアム、ライトコイン、リップルと人気銘柄が揃っています。
アルトコインの現物取引をするなら、BITPointがおすすめです。
※BITPointの詳細はこちら!
おすすめ②&③:アルトコインのレバレッジ取引が可能な「GMOコイン」と「DMM Bitcoin」
多くのアルトコインのレバレッジ取引ができるGMOコインとDMM Bitcoinもおすすめの取引所だといえるでしょう。
レバレッジの倍率は5倍と一定ですが、価格変動が激しいアルトコインには十分な倍率です。
さらに、仮想通貨の入出金手数料が無料である点も魅力的だといえるでしょう(ただし、入金時にマイナー手数料は発生)。
※GMOコインとDMM Bitcoinの詳細はこちら!
おすすめ④最大25倍のレバレッジ取引ができる「Liquid」(リキッド)
出典: https://www.liquid.com/ja/
最後に、よりハイリスク・ハイリターンな取引を行いたい方にはLiquidがおすすめです。
他の取引所との最大の違いは最大25倍のレバレッジをかけてイーサリアムとリップルを取引できる点でしょう。
さらに、レバレッジ手数料が0.025%とほかの取引所よりも安い点もLiquidを利用するメリットです。
※QUINEXは、Liquidの旧ブランド名です。
取引所はアルトコインの手数料と取引目的に応じて選ぼう!
- アルトコイン取引にかかる手数料はほとんどの取引所で無料
- 国内でアルトコインのレバレッジ取引ができるのは3ヶ所のみ!
- アルトコイン取引におすすめの取引所は「BITPoint」「GMOコイン」「DMM Bitcoin」「Liquid」
この記事では、アルトコインの手数料という観点から取引所をまとめつつ、おすすめの取引所を紹介してきました。
実は詳しく見てみると、取引手数料や入出金手数料などすべてが無料な取引所はあまり多くありません。
同様に、アルトコインのレバレッジ取引に対応している取引所も少数なのが現状です。
その点では、今回紹介した取引所はいずれも口座を開設しておいて損はないといえるでしょう。