金融庁は4月30日、日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)と日本STO協会を金融商品取引業協会として認定したと発表した。また、JVCEAは、5月1日付で「日本暗号資産取引業協会」に名称変更すると発表している。
JVCEAは、統一の取れた交換事業者の自主規制を目的として2018年4月23日に発足し、10月には、金融庁の自主規制団体として認定された。マネーパートナーズグループ<8732>社長の奥山泰全氏が会長を務めており、会員としては、マネックスグループ<8698>の子会社であるコインチェック、SBIホールディングス<8473>のSBI VCトレード、GMOフィナンシャルホールディングス<7177>のGMOコイン、フィスコ<3807>のグループ企業でテックビューロのZaif事業を譲り受けたフィスコ仮想通貨取引所など、全部で31社の仮想通貨関連企業が加盟している。
日本STO協会は、SBIホールディングス<8473>の北尾吉孝会長が代表理事として就任する、STO(セキュリティ・トークン・オファリング:デジタル証券による資金調達)の自主規制団体であり、2019年10月1日に設立された。SBI証券のほか、楽天<4755>グループのネット証券である楽天証券、KDDI<9433>グループのauカブコム証券、マネックスグループ<8698>のマネックス証券、大和証券グループ本社<8601>の子会社である大和証券、野村ホールディングス<8604>の野村證券などが参画している。
5月1日より、改正金融商品取引法が施行され、仮想通貨の呼称は「暗号資産」へと改められるとともに、暗号資産のデリバティブ取引やSTOに関する規制が始まる。2019年5月に参院本会議で可決・成立した金融商品取引法の改正案では、ICO(イニシャル・コイン・オファリング:仮想通貨による資金調達)やSTOは、金融商品取引法の規制対象として位置づけられ、取り扱い業者は金融商品取引業として登録が必要となる。